CCSが必要な理由

長期間のモニタリングにより、大気中の CO2 は人間の活動によって増加していることが証明されました。 CO2 の増加は、地球温暖化と海洋の酸性化を引き起こします。もし、大気に放出される CO2 を始めとする温室効果ガスの量が劇的に削減されなければ、科学者は地球の気温が上昇し続けると予測しています。気温の上昇は気候変動をもたらすことになり、海水面は上昇し、海洋や陸地の環境に悪影響を与えます。

二酸化炭素は温室効果ガスの一種

CO2 は地球上の生命にとって、必要不可欠なものです。ほとんどの生物が連なる生物連鎖において重要な役割を果たしています。また、炭酸飲料やビール、シャンペンなどに含まれるガスとして、よく目にします。 CO2 を含む温室効果ガスは、太陽からの熱を宇宙に逃がすのを妨げ、地球を動物や植物が活動するのに適した気温に保っています。 CO2 のほかに、水蒸気やメタン、窒素化合物などの大気中に自然発生するガスにも、地球の熱を保つ温室効果があります。

地球温暖化問題 —増えすぎた CO2

 様々な方法によって、 CO2 は自然に大気を行き来します。例えば、植物は CO2 を吸収しエネルギーを作り出します。動物はエネルギーを消費する時に呼吸によって CO2 を吐き出します。しかし、人間の進化と産業化によって、大気中の CO2 の量は大幅に増加し、温室効果が急速に激化しているのです。

 電力を作り出す発電所などで化石燃料が燃えると、大量の CO2 が大気に放出されます。天然ガスは、 CO2 と共に地中から掘り出されます。石油の精製、製鉄、セメントやアンモニアの製造過程でも、大量の CO2 が発生してしまいます。その他にも、自動車やトラック、船舶や飛行機も CO2 の発生源ですし、あなたの家で暖房を使用する時など家庭でも CO2 は発生しています。

 さらに、土地の開発によって、 CO2 の自然な循環を助ける植物の生息数が減少し、地球が本来持つ余分な CO2 を吸収する能力が失われています。こうした人間の活動は、すべて大気の CO2 の量を増加させることにつながります。

CO2 の排出を削減するためにできること

危険な気候変動を避けるために、温室効果ガスを削減する必要があります。私たち人間にできることは、発電や暖房、移動の方法を考え直すことです。具体的には、再生可能エネルギーをもっと活用すること、炭素強度が低い燃料に切り替えること、エネルギー効率を徐々に高めることで温室効果ガスの排出量を削減することができます。今後数十年にわたっても、化石燃料は広く使用されることが予測されているものの、化石燃料の使用によって発生する温室効果ガスを削減するために、「何か」を行う必要があります。

CCSが果たす役割

CCSは、化石燃料を使用する工場や発電所から発生する CO2 を削減することによって、地球温暖化ガスの総体的な削減に対する極めて重要な貢献をすることができます。CCSを実現させるために必要な技術の多くは、既に他の産業で広く使用されているものです。しかし、商業規模の発電所や産業施設にはまだ普及しているとはいえません。