CCSの仕組み

1: 回収

発電所や他の産業設備において化石燃料が燃やされる際に発生するガスから、 CO2 を分離し、回収します。

2: 輸送

分離された CO2 は圧縮され、地中貯留に適したサイトへ輸送されます。

3: 貯留

貯留サイトでは、岩盤層のある地中深くに圧入されます。その深さは、1キロ以上になることも珍しくありません。

1: 捕集二氧化碳

溶剤を使用したCO2の分離

産業プロセスからの CO2 回収において最も簡単なのは、高濃度の CO2 を含むガスを排出する大規模な産業プラントで回収を行うことです。

CO2 の分離は、いくつかの産業において通常のプロセスとして実施されています。例えば、天然ガスを生産する際、 CO2 を分離する必要があります。同様に、アンモニアや水素を生産する工業プラントでは、 CO2 の除去が製造プロセスの一部となっています。

製鉄所やセメント工場などの他の産業では、大規模での回収プロセスの実験は実施されていませんが、いずれの場合も既存の回収方法をその産業に合わせることで応用することができます。例えば、セメントプラントから CO2 を回収する場合は燃焼後回収を、製鉄プロセスの場合は一種の酸素燃焼による CO2 回収を適用します。

CO2 の最大の排出源は化石燃料の燃焼であり、特に電力を作る際に多く排出されます。石炭やガスを燃料とする発電所で CO2 を回収するために、主に次の3種類の方法が開発されています。

  • 燃焼後回収
  • 燃焼前回収
  • 酸素燃焼による CO2 回収

膜を使用したCO2の分離

それぞれの過程において、 CO2 を他の排気ガスから分離しますが、 CO2 を吸収するために以下の3つの方法が開発されています。

  • 液体の溶剤
  • 固体
  • ガスの種類によって選択的に透過させることができる膜

2: 二酸化炭素の輸送

燃焼後ガスに含まれる他の物質から分離された後、 CO2 は、輸送と貯留をしやすくするために圧縮され、適切な貯留サイトへ輸送されます。今日では、産業用に使用される他、石油やガス田からの回収増進のためにも CO2 が使用されており、 CO2 は、既にパイプラインや船舶、トラックなどを使って輸送されています。CCSの幅広い普及を実現させるために必要な輸送規模は、このような小規模な輸送方法よりも巨大なものであり、高濃度高圧力の CO2 を運ぶ技術も必要となります

3: 二酸化炭素の貯留

CO2地中貯留のオプション

CCSプロセスの最後の段階では、地中深くにある岩盤層に CO2 を圧入します。その深さは、しばしば1キロメートル以上の深さになります。この位の深度における温度と圧力では CO2 は高濃度な液体として保たれます。 CO2 はゆっくりと多孔質岩に向かって進み、小さな間隙に入り込みます。

適切な貯留サイトとしては、枯渇した油田やガス田、真水や塩水を含む岩層(塩水層)があります。こうした貯留サイトでは、水の上にゆっくりと不浸透性層(単にシールともいいます)が形成されます。このシールや地層に含まれる他の性質によって、 CO2 が地上に漏れ出るのを防ぎます。 

 こうしたサイトは、過去何百万年もの間、液体やガスを確かに封じ込めてきたので、注意深くサイトを選択すれば、今後何百万年にわたり CO2 を確実に貯留できるはずです。 

圧入後は、センサリング技術によって、岩盤層内の CO2 の挙動が監視されます。監視、報告、証明のプロセスによって、社会や規制当局に対して CO2 が安全に貯留されたことが証明されます。

 適切な貯留サイトを見つけるためには、膨大なデータを集めることが必要であり、非常に長い時間と多大な作業が求められます。アメリカやカナダ、中国、南アフリカ、オーストラリア、そしてヨーロッパを含む世界中の団体などが、 CO2 の貯留サイトを選定するプログラムを実施しています。