世界初の大規模CCS石炭火力発電所により、クリーン電力が実現

02 October 2014
カナダ、サスカチュワン州

本日、世界初の大規模CO2回収貯留発電所となる、カナダSaskPower社の Boundary Dam電力プロジェクトが、世界のエネルギー業界からの注目を集めています。

Global CCS InstituteのCEO、Brad Pageは、これはSaskPower 社、サスカチュワン州政府、カナダ政府、カナダ国民にとって、クリーン電力構想を実現化した記念すべき業績であると祝辞を述べました。

「この先駆的プロジェクトは、電力部門において大規模CO2回収貯留(Carbon Capture and Storage : CCS)が現実に実施可能であることを明確に実証するものです。Boundary Dam において得られた知見は、世界各地でCCSプロジェクトを、我々が抱える気候変動問題に対処する重要な技術として推進するにあたり、重要な情報となるでしょう。」とBrad Pageは語りました。

この13億5千万カナダドル相当の電力プロジェクトは、石炭火力発電所において燃焼後CCS技術を大規模に適用する世界初のプロジェクトです。SaskPower社のCCS 施設は、Boundary Dam発電所第3号機から排出されるCO2の90%、つまり年間100万トンのCO2を回収する計画で、これは25万台以上の車の排ガスに相当します。

「世界の発電システムから排出されるCO2の回収は、数あるCO2削減技術の中でも最大級のポテンシャルを持っています。世界的では、今後数十年間、化石燃料が世界の主要エネルギー源であり続けると予測されています。CCS無くして気候変動に対処するための効果的な対応策など、我々には無いのです。」と、Brad Pageは警告しました。

Brad Pageは、米国内でさらに2件の大規模電力部門CCSプロジェクト(ミシシッピ州におけるSouthern Company社のKemper County Energy Facility及びテキサス州におけるPetra Nova回収プロジェクト)が建設中であり、電力部門でのCCSは力強いスタートを切っていると話しています。 

CCSの開発と展開では、カナダ、米国、中国が世界を牽引しています。これらの国々は、CO2の大排出源であるだけでなく、巨大なCO2貯留ポテンシャルも有しています。CO2回収・利用・貯留(Carbon Capture, Use and Storage : CCUS)、特に石油増進回収(Enhanced Oil Recovery : EOR)におけるCO2利用は、現在、米国とカナダにおいてCCS進展の推進力となっています。

現在までに、22件の大規模CCSプロジェクトが運転中または建設中です。その合計CO2回収能力は最大4,000万トン/年で、800万台の車の排ガスに相当します。

ハイライト

  • 13億5千万カナダドル相当のプロジェクトが、世界で初めて石炭火力発電所に燃焼後CCS技術を適用
  • 回収したCO2は、サスカチュワン州にある近隣の油田にパイプラインで輸送し、石油増進回収法 (EOR)に利用
  • 計画回収量は、発電能力約110MWの石炭焚きボイラから排出されるCO2の90%、つまり100万トン/年
  • EORに使用されない一部のCO2は、サスカチュワン州南東部のAquistoreの地下深くにある塩水帯水層に永久貯留
  • Boundary Damが運転開始したことで、操業中の大規模CCSプロジェクトが全世界で13件、建設中が9件で、2011年からの件数比が50%増となった

-以上-

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