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CCS M&Aが米国で加速する可能性大
29th January 2021
発行日:2021年1月29日
原典:White & Case
2020年、OGCI Climate Investments及びStarwood Energy社は、天然ガス火力発電所における大規模CO2回収プロジェクトの開発に共同出資することを発表した。同プロジェクトは、プラントから排出されるCO2の約90%を回収する商用技術を利用する予定であり、回収されたCO2は、既存油田でEORに利用されるか、隔離される。建設は2021年に開始する見込みであり、プロジェクトは45Q税控除に適格とされるだろうと伝えられている。
Enchant Energy社は現在、同社のサンファン(San Juan)石炭火力発電所にCO2回収技術を付設した上で2023年に運転再開できるようにする13億米ドル規模プロジェクトに対しエクイティ・パートナーを求めている。Enchant社は、CCSプロジェクトを念頭に、2019年に投資家グループから46年前に建設された847MW規模の同プラントを購入した。Enchant社は、収入の約40%を電力販売から、40%を45Q税控除から、そして20%を石炭及びガス生産者へのCO2販売からそれぞれ得る予定である。Enchant社は、ペトラ・ノバ(Petra Nova)の閉鎖を鑑み本プロジェクトの実行可能性に関する疑問が浮上する中でも、楽観的であり続けているが、それは特に45Q税控除がプロジェクトの経済性を強化すると見込んでいるためである。
長期的には、CCS M&Aの展望は明るい。短期的には逆風に晒されていても、取引は引き続き行われる。現在の傾向はCCSの需要を後押しする可能性が高く、それによってより多くの投資家が取引を求めて交渉の場につくことになるだろう。