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米国におけるバーチャル・メンバー会合、CCSの継続的な成長を強調

23rd May 2020

発行日:2020年5月23日

原典:グローバルCCSインスティテュート

 

5月19日水曜日、グローバルCCSインスティテュートは、直接集まることが出来ないこの時期においてもインスティテュートのメンバーの皆様とつながりを維持するため、バーチャル北米メンバー会合を開催しました。この会合は、CCSの展開及びインスティテュートの活動に関する最新情報を継続的にお届けすると共に、メンバー同士で学ぶ機会を全ての参加者の皆様にご提供しました。同会合には、20を超えるインスティテュートのメンバー組織を代表して80名以上の方々のご参加をいただきました。

 

会合は、Steven Winberg米国エネルギー省化石エネルギー担当次官補(Assistant Secretary for Fossil Energy at the U.S. Department of Energy)によるご挨拶で幕を開けました。Winberg次官補からは、DOEのCCUSに対する過去及び現在の投資についてご発言があり、ポイント排出源回収及び地中貯留だけでなく、CO2利用/転換、直接空気回収及び水素利用を含むCCUSの利用可能性について、広範囲に及ぶ前向きな展望が示されました。

 

Baker Hughes社エネルギー転換担当副社長(VP of Energy Transition)であるAllyson Anderson Book氏は、CCSの将来に関する産業界の見解について紹介され、同社の脱炭素化コミットメント並びに同社、その顧客及び社会にとってのCCSの重要性について強調されました。

 

現在開発中のCCS施設4か所(米国2か所、欧州2か所)について、プロジェクト主任の方々から以下のような最新状況の報告がありました。

 

  • Southern社研究開発プログラム・マネージャー(R&D Program Manager)のRichard Esposito氏からは、DOEのCarbonSAFEプログラムから資金提供を受けているECO2Sプロジェクトの最新状況の報告と、潜在的な地域貯留ハブの有望な評価結果の共有。
  • BP社営業部長(Commercial Manager)のIan Hunter氏からは、Clean Gasプロジェクトをアンカー・プロジェクト、産業施設を補完的なCO2源とした、ハブ&クラスター・モデルの好例である英国Net Zero Teesside(正味ゼロ排出ティーズサイド)プロジェクトの全体像についての説明。
  • 新規メンバーであるAir Liquide社の事業開拓担当シニア・マネージャー(Senior Business Development Manager)Vincent Follaca氏からは、オランダ・ロッテルダム港で複数の排出源からCO2を回収し、北海海底下に貯留するPORTHOS(ポルトス)プロジェクトの説明。
  • 技術界のリーダーであるMHIA社(米国三菱重工業)の事業開拓部長(Business Development Manager)であるTiffany Wu氏からは、ニューメキシコ州のSan Juan(サン・フアン)発電所やイリノイ州のPrairie State(プレーリー・ステート)発電所など、同社が米国で支援している石炭火力発電所における複数のプロジェクトに関する講演。

 

アドボカシー及びコミュニケーション担当上級アドバイザーのLee Beckは、インスティテュートが2020年前半に世界中で行った、オンライン・ベースのアドボカシーへの順調な移行など、大規模なアドボカシー活動の進捗について報告しました。

 

Patricia Loriaは、Macquarie銀行のDaniel Wong氏(Macquarie Capital社Global Head兼同社Green Investment Group会長(Chair))との会話において、司会を務めました。Wong氏は、クリーン・エネルギーに対する強い投資意欲の継続を期待しており、またCCSについて、5~10年前の洋上風力と同様のポジションにあり、非常に大きな可能性、拡張性、影響力及び下降する費用曲線を持っていると考えています。Wong氏のMacquarie銀行における同僚であるIan McIntyre氏は、米国のタックス・エクイティ市場は比較的良好に持続しているようであり、2008年の金融危機時と同じような需要の縮小は見られていないと語りました。

 

全体として、この会合では、主要指標が、クリーン・エネルギー転換のための重要な技術であるCCSの成長を反映し続けていることが示されました。

 

インスティテュートは、同様の地域メンバー会合を、今後数週間のうちに欧州及びアジア太平洋地域でも開催する予定です。

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