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Aramco社:世界初のブルーアンモニア輸送、持続可能な未来への新しい道を開く
28th September 2020
発行日:2020年9月28日
Saudi Aramco社及び日本エネルギー経済研究所(IEEJ)が、SABIC(サウジ基礎産業公社)とのパートナーシップの下、日本の経済産業省の支援を受けて、ブルーアンモニアの生産とそのサウジアラビアから日本への輸送に関する実証試験を成功させた。40トンの高純度ブルーアンモニアは、ゼロカーボン発電に利用するため、既に日本に向けて発送されている。
サウジ―日本ブルーアンモニア供給ネットワークの実証試験は、炭化水素から水素へ、そしてアンモニアへの転換や、そのプロセスから排出されるCO2の回収等、バリューチェーン全体に及ぶものである。
同実証試験は、発電所で利用するためのブルーアンモニアを日本に輸送することに関連した課題を克服し、上記プロセスで回収されたCO2のうち30トンはSABICのIbn-Sina(イブン・シーナ)施設におけるメタノール生産での使用に指定されており、他の20トンの回収済みCO2はAramco社ウトマニヤ(Uthmaniyah)油田における石油増進回収に利用されている。
この大きな節目は、排出されるCO2を大気中に放出するのではなく、削減し、除去し、リサイクルし、再利用する枠組である、世界的な炭素循環型経済の考え方におけるいくつかの経路の1つを浮き彫りにしている。
重量ベースで約18%の水素を含んでいるアンモニアは、既に世界的に取引されている化学製品である。火力発電所での燃焼時におけるCO2排出量はゼロであり、手頃な価格で信頼性の高い低炭素エネルギー未来に大きく貢献する可能性がある。
SABIC及び同プロジェクトに関係するIEEJスタディ・チームのメンバーである三菱商事株式会社が、日揮グローバル株式会社、三菱重工エンジニアリング株式会社、三菱造船株式会社及び宇部興産株式会社との協力の下、輸送・物流面を監督している。