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CCUSプログラム、英国研究・イノベーション機構からの資金を獲得
17th April 2020
発行日: 2020年4月17日
幅広い脱炭素化プロジェクト、英国研究・イノベーション機構(UK Research and Innovation:UKRI)からCO2削減プログラムに関してさらなる作業を実施するための着手資金を獲得。
英国研究・イノベーション機構(UK Research and Innovation:UKRI)は、英国政府のかわりに運営されている脱炭素戦略のためのDeployment and Roadmap(普及及びロードマップ)プログラムの第1フェーズについて、資金提供することを発表した。 資金供与を得たプロジェクトは、英国政府のClean Growth Strategy(クリーン成長戦略)における重要な要素である Industrial Decarbonisation Challenge(産業脱炭素化チャレンジ)の一環として2050年までに英国が正味ゼロ排出を達成することの支援に注力する。
これを通じ、政府はCO2回収及び水素ネットワークのような技術を産業クラスターに普及させることにコミットし、2040年までに世界初の正味ゼロ排出産業クラスターを作り上げるIndustrial Clusters Mission(産業クラスター・ミッション) を支援する。
この2つのコンペティションにおける第1フェーズについては、以下のとおりである。
· Deployment(普及)– 本プログラムの第1フェーズでは、産業クラスターの脱炭素化計画開発のため、英国企業が100万ポンド獲得に応募。
· Roadmap(ロードマップ) – 低炭素及び正味ゼロ産業クラスターの実現に向けた取り組みの計画策定のため、6企業が100万ポンド獲得済み。
産業脱炭素化チャレンジ・ディレクターのBryony Livesey氏は次のように語った。「英国が試練の時を経験する中、それでも我々は将来に備えて計画を立てなくてはならない。我々は今日、Industrial Decarbonisation Challengeの第1フェーズにおいて資金供与を受けるプロジェクトを発表できる。これらのプロジェクトは、英国産業が直面する排出課題に取り組む産業ハブにおいてコスト効果的な脱炭素化を進める政府の計画に向けた最初の一歩である。我々は、これらの計画の発展と、2050年の正味ゼロ目標達成に向けたその貢献を楽しみにしている。」
Deploymentコンペにおける採択者の全リスト
プロジェクト名
スコットランドのNet Zero Infrastructure(ネットゼロ・インフラストラクチャー)
Net Zero Teesside project(ネットゼロ・ティーズサイド・プロジェクト)
Humber Industrial Decarbonisation Deployment Project (ハンバー産業脱炭素化普及プロジェクト:Humber-DP)
HyNet (ハイネット)Carbon Capture Utilisation and Storage (炭素回収・利用・貯留:CCUS)
South Wales Industrial Cluster (サウスウェールズ産業クラスター:SWIC)
Green Hydrogen for Humber (ハンバー・グリーン水素)
フェーズ1における採択企業6社は、同コンペティションのフェーズ2において、2030年までに英国産業クラスターにおいて大幅な削減を実現する、あるいは実現を支援するプロジェクトにつき、総額最高1億3,100万ポンドの獲得を競うことが可能となる。
Roadmapコンペにおける採択者の全リスト
プロジェクト名
Net Zero Tees Valley (ネットゼロ・ティーズヴァリー)- Decarbonising the Full Cluster: Roadmap Pathfinder(全クラスターの脱炭素化:ロードマップ開拓者)
スコットランドのNet Zero Roadmap (スコットランドのネットゼロ・ロードマップ:SNZR)
Humber Industrial Decarbonisation Roadmap(ハンバー産業脱炭素化ロードマップ)
North West Hydrogen and Energy Cluster: Route to Net Zero(ノースウェスト水素及びエネルギー・クラスター:ネットゼロへの道)
South Wales Industrial Cluster (サウスウェールズ産業クラスター:SWIC)
Repowering the Black Country(ブラックカントリー(英国中西部工業地帯)の再活性化)
これらの採択者は、主な英国産業クラスターの脱炭素化ロードマップ作成のため、同コンペのフェーズ2において総額最高800万ポンドの獲得を競うことが可能となる。