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Chevron社、Gorgonプロジェクトの排出量について罰則の可能性
30th May 2020
発行日:2020年5月30日
原典:WA Today
Gorgon(ゴルゴン)LNGプラントのCO2排出目標及び環境条件を満たすためのChevron社による取り組みが、大打撃を受けている。
この石油・ガス大手企業は、新しいCO2圧入技術を利用して「貯留層」排出量の少なくとも80%を島の地下貯留層に圧入するという約束の下、560億米ドル規模のGorgonプラントの環境承認を得た。
貯留層ガスは総プロジェクト排出量の約40%を占めるが、システムに遅延が生じ、2019年8月後半にChevron社がシステムをやっと稼働出来るようになった時、すなわちトレーン1で生産開始されてからほぼ3年後までには、既に630万トンのCO2が大気中に放出されてしまっていたと、同社による自社排出報告書には記されている。
80%目標に照らした実績は5年間平均で評価される予定であったが、この5年間について明確な開始日は設定されていなかった。
Chevron社は、開始日は全てのガス処理トレーンがフル稼働した時に設定すべきであると主張した。
それは豪州西オーストラリア州環境保護局(WA Environmental Protection Authority)によって却下されており、同局は、評価期間は各トレーンにおける生産開始日から、すなわちトレーン1は2016年7月から、トレーン2及び3は2018年7月からそれぞれ開始するよう推奨している。
同社及び環境団体はStephen Dawson西オーストラリア州政府環境大臣(WA Environment Minister)による決定を待ち望んでいたが、金曜日(5月29日)の夕方、同大臣がEPAの推奨を採用したことが明らかにされた。
このことは、5年間の排出量が2021年7月以降に評価される時、Chevron社が既に3年間分不利な状況に陥っていることを意味する。
Chevron社は、貯留出来なかった排出分の埋め合わせが出来ない限り、Dawson大臣による決定が出るまで、Chevron社の条件遵守について判断しないと以前に述べていたDepartment of Water and Environmental Regulation(水・環境規制省)により、何らかの規制措置に直面する可能性が高い。
同省は以前、Chevron社の不遵守が2021年7月以降に明らかになった場合、その時に「同省による規制オプションを検討する」と述べていた。
Chevron社の広報担当者によると、同社はこの決定をレビューしているところであるという。