最新ニュース

最新ニュース

最新ニュース

ExxonMobil社とカリフォルニア大バークレー校、CO2回収において大きな進展

29th July 2020

発行日: 2020729

原典 : Carbon Capture Journal

 

米カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)とExxonMobil社の研究員らが開発した新技術では、金属有機構造体と呼ばれる高多孔性材料が使用されている。

 

実験において、同技術は現行のアミン・ベースの技術と比べて、排ガスからのCO2除去能力が6倍高いことを示しており、また非常に選択性が高く、排出されるCO290%以上が回収された。このプロセスは、繰り返し利用するためのMOF(金属有機構造体)再生に低温蒸気を使用しており、CO2回収に必要なエネルギー量が少なくてすむことを意味している。

 

CO2回収において、水蒸気ストリッピング CO2の除去に蒸気の直接接触を用いること — は、この分野における至高の目標のようなものであった。このやり方はその最も安価な方法であると、正当に見なされている」と、カリフォルニア大バークレー校の化学及び化学・生物分子工学教授であり、バークレー研究所のsenior faculty scientist(上級教職員科学者)であるJeffrey Long上級研究員が述べた。「これらの材料は、少なくともこれまで我々が行ってきた実験では、非常に有望に思われる。 」

 

回収されたCO2の大半にはほとんど市場が無いことから、発電所はその大部分を地中に戻すべく圧入するか、隔離する可能性が高く、そこで岩石化されるのが理想としている。排出されるCO2の回収コストは、CO2回収や隔離にインセンティブを与えるよう、多くの国で既に実施されている炭素取引や炭素税など、政府の政策によって軽減されるべきであろう。

 

この試みにはExxonMobil社が資金供与を行っており、同社はバークレー校のグループとLong氏のスタートアップ企業であるMosaic Materialsと協力して、排出されるガスからCO2を回収するプロセスの開発・拡大・試験を行っている。

 

Long氏は、Sciences724日号に掲載される、新技術について論述したペーパーの上級執筆者である。

Back to News

ニュースレター

最新のCCSの情報が欲しい