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英国Drax社、三菱重工業とCO2回収を試験
24th June 2020
発行日:2020年6月24日
原典:Reuters UK
Drax社と日本の三菱重工業(Mitsubishi Heavy Industries:MHI)が水曜日(24日)、イングランド北部にある同英国企業のバイオマス発電所から排出されるCO2を回収するパイロット・プロジェクトを今秋にも立ち上げると述べた。
Drax社は、石炭発電所6基のうち4基をバイオマスに切り替え、残りの2基については2022年9月まで予備として保持するものの2021年に閉鎖する計画だ。
英国は、2050年までに正味ゼロ排出を達成する目標を掲げており、発電所及び産業プラントから排出されるCO2を回収する技術が目標達成に役立つことを期待している。
12か月間のパイロット・プロジェクトにおいて、Drax社はバイオマス木質ペレットを燃焼した際に排出されるCO2がどのようにMHI社の特許取得済み吸収液によって回収されるかを試験する。このパイロット・プロジェクトでは、1日300キログラム のCO2回収を見込んでいるものの、現在のところは貯留を予定していない。
Drax社最高経営責任者Will Gardiner氏は声明の中で、このトライアルは「BECCS(バイオエネルギーCCS)を大規模展開する可能性について我々の理解を深める」だろうと述べた。
Drax社は、BECCS技術の開発を通して2030年までに炭素収支マイナスになることを目指しており、別の吸収液を利用して排出されるCO2を回収し、炭酸飲料等に利用するもう一つのパイロット・プロジェクトも進めている。