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豪州政府、Technology Investment Roadmap Discussion Paper(技術投資ロードマップ・ディスカッション・ペーパー)を発表
21st May 2020
発行日:2020年5月21日
Angus Taylor豪州エネルギー・排出削減担当大臣(Minister for Energy and Emissions Reduction)が今日(21日)、「低排出技術への将来投資に関する戦略的かつ全システム的展望」を示すことを目指したTechnology Investment Roadmap Discussion Paper(技術投資ロードマップ・ディスカッション・ペーパー)を発表しました。
ペーパーの発表は、豪州におけるCCS技術の商業化に向けた前向きな一歩を示唆しています。
ペーパーは、鉄鋼やセメント等、排出削減が困難な産業の脱炭素化におけるCCSの重要な役割と共に、その天然ガス及び石炭への利用並びにそのクリーン水素製造のための利用に光を当てています。雇用創出及びCOVID-19からの持続可能な経済回復に焦点を当てることでも、CCSの役割が明確になっています。
Taylor大臣は、豪州政府は同国経済を強化しながら排出削減を実現する水素、CCS、土壌炭素隔離、バイオ燃料、資源及びエネルギー輸出といった技術に膨大な可能性があると見ていると述べました。
「政府は、一般世帯に新たな費用を課すことなく排出削減を実現すると同時に、事業及び経済を成長させることにコミットしています」とTaylor大臣は述べました。
「この中核は、税金ではなく技術です。それは雇用減少や経済衰退ではなく、排出削減を意味しています。これはイデオロギーではなく、正確性、信頼性、楽観性及び豪州の独創性に基づいたアプローチなのです。」
今日から6月21日まで、利害関係者はディスカッション・ペーパーに詳細に記された質問に応える形でフィードバックを提供すること、また、Ministerial Reference Panel(閣僚リファレンス・パネル)及び Department of Industry, Science, Energy and Resources(豪州産業科学エネルギー資源省)による対象を絞った協議を通して、このプロセスに貢献するように求められています。
政府の技術投資優先順位及びそれに向けた前進を明確に示す第1回年次Low Emissions Technology Statement(低排出技術声明)は、9月に議会に提出されることが見込まれています。これに続き、技術に焦点を置いた豪州のLong Term Emissions Reduction Strategy(長期排出削減戦略)が、現在延期されているスコットランド・グラスゴー(Glasgow)で開催予定のUNFCCC COP-26会議に先立って発表されます。