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豪州連邦議会、沖合CCS開発の枠組となる法案を可決
15th May 2020
発行日: 2020年5月15日
Offshore Petroleum and Greenhouse Gas Storage Amendment (Cross-boundary Greenhouse Gas Titles and Other Measures) Bill 2019 (2019年沖合石油・温室効果ガス貯留修正(越境温室効果ガスの所有権及びその他措置)法案が今週、豪州連邦議会上院で承認され、現在、連邦総督の裁可を待っているところです。
同法案は、Offshore Petroleum and Greenhouse Gas Storage Act 2006(2006年沖合石油・温室効果ガス貯留法)を以下のように修正するものです。
· 連邦水域と州ないしノーザンテリトリーの沿岸水域の境界にまたがる単一の温室効果ガス (GHG)の所有権付与と管理について規定する
· 隣り合う連邦所有のGHG所有権の統合を可能にする
· 石油関連汚染の非常事態におけるNational Offshore Petroleum Safety and Environmental Management Authority(国家海洋安全環境管理庁)調査官の能力を強化し、明確化する
豪州におけるCCS開発にとって重要なこととして、同法案は、ビクトリア州の東ギプスランド(East Gippsland)地域における CarbonNet プロジェクト をめぐる技術的問題の一つを取り除くことになります。同プロジェクト用に提案されている沖合貯留サイトは、州と連邦の水域の境界にまたがっており、この法案がその開発を進めるための規制的枠組を修正し、明確化するのです。
CarbonNetプロジェクトは、共有パイプラインを通じて二酸化炭素を輸送し、それをギプスランド盆地(Gippsland Basin)にある深海の沖合地下貯留層に圧入する複数のCCSプロジェクトが関与する、商業規模CCSネットワークの実現可能性について調査しています。同プロジェクトには、Hydrogen Energy Supply Chain (水素エネルギー・サプライチェーン)など、当該地域の低炭素型産業プロジェクトを可能にするCCSネットワークを提供できるポテンシャルがあります。