CCSとは何か?
CCSは気候変動テクノロジーです
CCSとは化石燃料の使用によって、大気中に大量のCO2が放出されるのを防ぐことができる、幾つかの技術が統合された一連のテクノロジーです。これは、45年間継続して安全に商用運転されている、実証済みの技術です。
発電所や工場などの施設においては、化石燃料を使用した際に、大気中に放出されるCO2などの温室効果ガスを、大量に削減することができます。
何十年にもわたって商業規模で使用されてきた実績のある技術であり、実際にCCS技術は世界中で様々な方法で採用され、温室効果ガスの排出削減にも貢献しています。
CCSの仕組み
CCSには3つの主要なプロセスがあります。排出源においてCO2を回収し、輸送用に圧縮してから、厳選された安全な場所にある岩層の奥深くに圧入し、永久に貯留します。
- 回収:石炭および天然ガス火力発電所、製鉄所、セメント工場、精製所などの大規模な工業プロセス施設で生成されたガスからのCO2の分離。
- 輸送:CO2は分離された後、圧縮されてパイプライン、トラック、船、またはその他の方法で、地層貯留に適した場所へ輸送。
- 貯留:CO2は、通常1 km以上の深さの岩層に圧入される。
CCSはCO2排出量を大幅に削減できるため、温室効果ガス排出削減技術のポートフォリオ内の主要なオプションと見なされています。
世界におけるCCS
CCSは、世界中の温室効果ガス排出削減のための重要で実績のある技術として認識されています。
1972年にテキサス州のヴァルヴェルデ(Val Verde)地域の幾つかの天然ガス処理プラントが、CCS技術を採用してEORにCO2を供給し始めて以来、幅広い産業に適用されています。それ以来、2億トンを超えるCO2が回収され、地下深くに圧入されています。
インスティテュートでは、大規模なCCSプロジェクトの進捗状況を追跡し、小規模で注目に値するプロジェクトにも注目しています。グローバル CCSインスティテュートの“CO2RE(コア)”データベースにアクセスして、プロジェクトリストや、各プロジェクトのWebサイトへのリンク等をご覧ください。
さらに我々は、実証プロジェクトの開発中のパイプライン、その進捗状況や進捗の障壁となっているものについての、包括的な見解や分析等を提供しています。
世界中のCCSの最新情報については、インスティテュートが年に一度刊行する2023 Global Status of CCSをご参照ください。