最新ニュース
メディアリリース:CO2回収、世界的な逆風にもかかわらず方針を貫き、操業中プロジェクトは54%増
9th October 2025
トピック: Institute News
発行日:2025年10月9日
2025年10月9日-産業排出量削減に不可欠な技術であるCO2回収貯留(CCS)は2025年、世界的な逆風にもかかわらず力強く前進し、過去12か月で27か所の新規施設が稼働を開始したことで、操業中のプロジェクトは前年比で54%増加しました。
グローバルCCSインスティテュートの最新の旗艦報告書「Global Status of CCS 2025(邦題:世界のCCSの動向2025年版)」によるこの調査結果は、地政学的な不確実性やインフレ圧力が依然として課題ではあるものの、CCSの進展には明確な前進の軌跡があることが示されています。
「CCSは我々の気候目標の達成に不可欠である」とインスティテュートCEOのJarad Danielsは述べています。
「操業中のプロジェクトが54%増加したことは、真の加速的な前進を示しています。CCSは今や様々な部門で運用されており、同技術の多用途性と脱炭素化における価値が証明されています。この方針を維持するためには、持続性のある政策、投資可能なビジネスモデル、そしてより一層の国際協力が必要です」。
本書では、世界中のCCSの進捗状況の概要を網羅しています。
- 操業中のプロジェクトは50件から77件へと、前年比で54%増加
- 建設中のプロジェクトは47件であり、累積回収容量は44Mtpa
- 様々な開発段階にあるプロジェクトは610件
- 合計CO2回収容量(操業中及び開発中)は23%増加し、年間5億1,300万トン(513Mtpa)
- CCSは引き続き、支援的な政策と並行して低炭素ソリューションへの需要が高まりつつある、セメント、化学、エネルギー等の主要産業部門で展開している。CCSの広範な採用を目指す方針を維持するには、プロジェクトの増加と、プロジェクト実施を可能にする政策・金融・インフラの条件との間のギャップを埋める必要がある。
年次旗艦報告書「世界のCCSの動向」は、CCSに関する権威ある国際的見解を提供しており、同技術の理解を深めると共に、同技術が気候ソリューションとしてさらなる役割を担えるよう、政府、業界団体、研究組織及び環境非政府組織(ENGO)に広く活用されています。