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GCCSI最新ニュース:米国カリフォルニア州初のクラスVI坑井許可案が米国環境保護庁(U.S. EPA)によって承認される
23rd December 2023
トピック: Institute News
発行日:2023年12月23日
米国環境保護庁(The U.S. Environmental Protection Agency:U.S. EPA)が、米国カリフォルニア州の4本のクラスVI圧入井に対する許可案を承認しました。U.S. EPAの地下圧入管理(Underground Injection Control:UIC)プログラムの下、クラスVI坑井は、飲料水の地下資源から隔離された地下深部の層にCO2を安全に圧入するために使用され、圧入されたCO2はそこに恒久的に閉じ込められ、貯留されます。カリフォルニア州に対してこのような許可が承認されたのは、これが初めてです。
クラスVIの最終許可が付与されれば、California Resources Corporation社(CRC社)は、同州カーン(Kern)郡にある同社Elk Hills油田内の枯渇した石油及びガス層に発電所や産業排出源から回収したCO2を圧入する権限を持ちます。このプロジェクトの下、最大3,800万トンのCO2貯留資源から成る貯留層に、最大146万トンのCO2が圧入される見込みです。
クラスVI圧入井は、イリノイ州、ノースダコタ州及びワイオミング州を含むいくつかの米国の州で既に操業しています。UICプログラムにおいてクラスVI許可は、米国でわずか12件しか承認されていません(U.S. EPA によって6件、ノースダコタ州及びワイオミング州の州当局によって6件。現在、UICクラスVI坑井プログラムの第一次法施行権限(プライマシー)を与えられているのは、この2州のみ。)現在、米国14州にあるサイト用に約75件のクラスVI坑井の申請がU.S. EPAの地域事務所、あるいはワイオミング州ないしノースダコタ州の州当局によって審査されています。
このクラスVI許可案の承認は、2045年までに炭素中立を達成する目標を掲げるカリフォルニア州、及び2050年までに排出量ネットゼロを達成する目標を掲げる米国にとって、重要な節目となります。
CCSは、米国で50年近く安全かつ効果的に実施されてきた実証済みの技術であり、地域、連邦及び国際レベルでネットゼロ目標に貢献するために不可欠なツールです。
参考:
https://www.epa.gov/uic/class-vi-wells-used-geologic-sequestration-carbon-dioxide