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GCCSI最新ニュース:ドイツ、産業の脱炭素化を推進する新しい補助金スキームを開始、CCSに新たなインセンティブ
16th March 2024
トピック: Institute News
発行日:2024年3月16日
3月12日、ドイツ連邦経済・気候保護省(Federal Ministry for Economic Affairs and Climate Protection:BMWK)は、新しい産業脱炭素化補助金スキームを発表し、炭素差額決済(Carbon Contracts for Difference)としても知られる、気候保護契約(Climate Protection Contracts)を通じた資金提供プログラムを立ち上げました。
この動きは、最近の欧州委員会による40億ユーロ規模ドイツ国家補助スキームの承認に立脚するものであり、同補助スキームは、ドイツ産業が生産プロセスからの排出量を削減するのを援助するために、復興レジリエンス・ファシリティ(Recovery and Resilience Facility)の下で一部資金提供されています。
この補助金スキームの目的は、新規技術の開発にインセンティブを与えると共に、ドイツ産業が炭素中立に向けて移行するのを支援するために必要なインフラを整備することです。
気候保護契約の一環として、エネルギー集約型産業は、気候に優しいプロセスに移行し、事業を脱炭素化するために負った追加費用を補うための資金援助を受けます。
回避出来ないプロセス排出量の大幅な削減を実現するCCS/CCUプロジェクトは、次の点が可能である限り、資金提供の対象となります。
- 排出されるCO2の長期的な貯留ないし長期にわたる製品への化学結合を保証する
- EU ETSの枠組内で排出削減を提供する
- 輸送及び貯留インフラへの接続が十分に確保されていることを保証する
オークション・スキームの第1ラウンドは、15年間で40億ユーロを割り当て、資金総額は3桁億ユーロ台となる見込みです。
補助金スキームは、最近ドイツ政府が発表した国家カーボンマネジメント戦略の主要点及びCO2貯留法(Carbon Dioxide Storage Act)の改正法案に続くものです。
ドイツ連邦政府が先月から発表している政策及び資金的インセンティブは、同国の脱炭素化経路における重要な一歩であり、ドイツ国内及びEU全域におけるCCSの開発を更に推進する可能性を秘めています。
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