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GCCSI最新ニュース:欧州議会、持続可能な炭素循環(Sustainable Carbon Cycles)を含む、いくつかの気候文書の承認に向けて前進
25th April 2023
トピック: Institute News
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欧州議会、持続可能な炭素循環(Sustainable Carbon Cycles)を含む、いくつかの気候文書の承認に向けて前進
発行日:2023年4月25日
欧州議会(EP)が、2030年までに温室効果ガス排出量(GHG)を少なくとも55%削減することを目指す“Fit for 55”パッケージの一部である、いくつかの重要な法案を承認しました。新しく承認されたこれらの文書には、EU排出量取引制度(EU Emissions Trading Scheme: EU ETS)及び炭素国境調整措置(Carbon Border Adjustment Mechanism:CBAM)を含む、CCS普及に関連する法律が含まれています。EPはまた、持続可能な炭素循環(Sustainable Carbon Cycles)に関する決議も採択しました。
持続可能な炭素循環に関するコミュニケーションは、2021年に欧州委員会によって最初に発表されたもので、CCS及びCO2除去の規模拡大を呼び掛けるものでした。EPは、今回承認された文書において、CCSがEUの気候中立目標の達成を支援できる証明済みの技術であることに同意しており、欧州委員会に対し、二重計算に係る潜在的な問題に対処するため、大気中から回収されたCO2とサイト内で回収されたCO2を確実に突き止め、区別するシステムを構築することを呼び掛けています。EPはまた、CO2除去の認証のために規制枠組を制定するという欧州委員会の提案も認めています。なお、同枠組は、制定されればEUにおけるCO2除去を取り巻く品質及びガバナンスを保証する役割を果たすことになります。
EPはまた、輸入商品が確実にEU加盟国の気候基準に合致するようにし、それによって欧州を拠点とする産業のCO2漏洩リスクを削減することを目的とする、炭素国境調整措置案の承認に向けて前進しました。
EU ETSの修正案もEPによって承認されました。特にETS対象部門は、排出量を2030年までに2005年比で62%削減することで気候目標を拡大することが期待されるようになります。追加的なEU ETSの修正には、2020年代半ばまでに、航空部門に無償で割り当てられる排出枠を段階的に廃止することや、海上輸送部門の排出量も対象とすることが含まれます。
EU ETS及びCBAMに関する詳細は、こちらをお読みください。
持続可能な炭素循環に関する詳細は、こちらをお読みください