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新方法により、低温でCO2をメタン化
1st March 2020
CCS in the news 日本語版
発行日: 2020年3月1日
関根泰教授率いる早稲田大学の科学者チームが開発した新方法が、化石燃料利用の削減に貢献する可能性を持つ。
二酸化炭素のメタンなど価値の高い化学物質への転換は、CO2回収利用支援に使えるものとして大きな注目を集めている。特に、メタンは燃料としてだけではなく、都市ガスを既存インフラへと運ぶ水素キャリアとしての利用が可能である。たとえば、電力から転換したエネルギーを圧縮ガスの形で貯蔵・輸送できるようにするPower to Gasのコンセプトをベースに、ドイツでは一部のプラントが既に立ち上げられている。
「二酸化炭素をメタンにリサイクルするには、従来型の工業的な手法ではルテニウムをベースとした触媒を使って300℃から400℃の温度で水素と二酸化炭素を反応させるが、この方法はここまでの高温を必要とするため、いつ、どれだけのメタンを生成できるかについて限界があった」と、関根教授は語る。「また、低温での実施は、二酸化炭素転換を改善し生成されるメタン量を増加させる上で好ましいことが実証された。」
Chemistry Letters(日本化学会速報誌)に報告されたこの新開発の方法では、二酸化炭素を100℃台でより効率的かつ速やかにメタン化することができる。