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米国エネルギー省(U.S. DOE)の国立エネルギー技術研究所(NETL)、LH CO2MENTコロラド・プロジェクトのCO2回収技術開発進展に向けた投資を発表
28th September 2020
発行日:2020年9月28日 原典:Electric Energy Online 9月1日、米国エネルギー省(United States Department of Energy)の国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory:DOE-NETL)が、今年これまでに開始されたスコーピング調査の対象だったLH CO2MENTコロラド・プロジェクトの初期エンジニアリング解析とその前進を支援するため、150万ドルの連邦資金を費用分担研究開発に供与した。米国コロラド州フローレンス(Florence)におけるこの商業規模CO2回収プロジェクトは、Svante社、LafargeHolcim社、Kiewit Engineering Group社、Occidental 社の完全子会社であるOxy Low Carbon Ventures(OLCV)社及びTotal社によるパートナーシップにより遂行される。 2020年6月における最初のスコーピング調査とDOEからの資金確保を無事成功させ、同パートナーシップは、Holcim社のセメント工場及び天然ガス火力蒸気発生装置から最高で年間200万トンのCO2を直接回収するように設計された施設の実現可能性を評価する次のプロジェクト・フェーズに乗り出した。回収されたCO2はOccidental社によって地下に恒久隔離される。 レビューの対象となるCO2回収施設には、非侵入型な「末端(end-of-the-pipe)」ソリューションとして、セメントキルンから直接CO2を回収するSvante社の固体吸収材技術が採用される。 Electricore社が連邦助成金の管理を行い、Kiewit Engineering Group社が技術開発を主導する。この共同イニシアティブは、カナダのLafarge社Richmond(リッチモンド)セメント工場において最近立ち上げられたSvante社、LafargeHolcim社及びTotal社によるパイロット・プラント・プロジェクトCO2MENTに続くものであり、同プロジェクトでは、回収CO2をコンクリートに再注入する技術において進展が見られている。
Gorgon CCSプロジェクト、CO2を300万トン貯留
26th September 2020
発行日: 2020年9月26日 原典 : Australian Financial Review Chevron社が、西オーストラリア州にある同社のGorgon LNGサイトにおいて300万トンの二酸化炭素回収及び地下貯留という節目を達成し、豪州唯一の稼働中CCSプロジェクトがほぼ最大能力での運転に達していることを示した。 この画期的偉業は、米国エネルギー大手である同社が(この25億ドル超のベンチャー事業(年間定格容量400万トン/年)において)100万トンの節目を超えてから、ちょうど7ヶ月後に到達されたものである。 世界最大のCO2回収プログラムであるこの40年もののプロジェクトの開始は、ガス流から抽出される温室効果ガス中の水分について発生した技術的な不具合によって、2年以上遅れている。つまり、このベンチャーは、2021年7月期限の5ケ年CO2排出制限を超えてしまうことになり、おそらくそのオフセットに数千万ドルを調達する必要があるということになる。 豪州Chevron社の責任者であるAl Williams氏は、同プロジェクトがもたらした「課題」について認めたが、豪州はCCSの大規模開発の最前線にあることを誇りとすべきであると述べた。
米国下院、クリーン・エコノミー雇用及びイノベーション法を可決
25th September 2020
発行日: 2020年9月25日 原典: グローバルCCSインスティテュート 本日(25日)、米国下院議会は、米国におけるCCSの開発と普及を大転換させる可能性を持つエネルギー・イノベーション・パッケージである H.R. 4447を可決しました。 Clean Economy Jobs and Innovation Act of 2020(2020年クリーン・エコノミー雇用及びイノベーション法)と呼ばれるこのパッケージは、複数の超党派法案及び修正を組み合わせたものであり、米国におけるCCSの研究・開発・実証・普及方法を大きく変え、また CCS技術への投資として約150億米ドルの資金供与を認めることにつながる可能性を持ったものです。
Worley社とDrax社、CO2回収契約を締結
24th September 2020
発行日: 2020年9月24日 原典 : Energy Global Worley社は、英国ノースヨークシャー(North Yorkshire)にあるDraxグループの発電所における最初の2基のCO2回収ユニットについて、初期工学設計(プレFEED)を提供する契約を受託。同ユニットはそれぞれ、年間約400万トンの二酸化炭素を回収する見込み。 同CO2回収ユニットには、マイナス排出プロセスの仕組みであるバイオエネルギーCCS (BECCS)が取り入れられる予定。Drax社は、再生可能資源による発電をしながら大気中から二酸化炭素を恒久的に除去する技術であるBECCSのパイロットを成功させている。 Worley社の作業には、プラントのレイアウト作成、FEEDの費用推計とスケジュール策定、詳細な工学設計・調達・建設が含まれる。同社はまた、既存の Drax社のサイトに産業規模でこのプロジェクトを統合し、パフォーマンスとコストを最適化するための調査を行うオプションについても探る予定。 このプロジェクトにより、同発電所はカーボン・ネガティブとなり、英国初のゼロカーボン産業クラスターになるというハンバー(Humber)地域の目標達成に貢献できる可能性がある。また、近隣の企業による今後の脱炭素化プロジェクト実現に向けて刺激となる可能性もある。
CCUS普及は世界気候目標の達成に不可欠、IEA報告書の調査結果
24th September 2020
発行日:2020年9月24日 原典:グローバルCCSインスティテュート 国際エネルギー機関(International Energy Agency:IEA)が発表した新しい報告書の調査結果は、CO2回収・利用・貯留(CCUS)技術による迅速な産業脱炭素化なくして、正味ゼロ排出気候目標の達成は、ほぼ不可能であることを示しています。 「CCUS in Clean Energy Transitions(クリーン・エネルギー移行におけるCCUS)」と題された報告書は、機運は高まっているものの、CCSの順調な普及は、政府の行動並びにCO2の輸送及び貯留を支える信頼あるインフラの拡張に強い関連性を持つと指摘しています。 IEAは、もし正味ゼロ排出気候目標を達成するつもりならば、同技術を普及させるためにより多くの民間及び公的CCUS投資、並びに国際協力が必要だとしています。 報告書全文はこちらから入手可能です。
女性オーナーによるフィンランドのCCS企業、Puro.earth社、企業の正味ゼロ排出達成を支援すべく設立
22nd September 2020
発行日: 2020年9月22日 原典 : Forbes.com Puro.earth社は、二人の女性(とその男性共同設立者)によって立ち上げられたフィンランドのスタートアップ企業であり、「炭素除去」と呼ばれるものを売り物とする設立まもない企業に販売の場を世界で初めて提供することを目指している。国内に化石燃料産業を持たないフィンランドは、CCS企業の本拠地としては縁が無さそうな場所に思われるが、共同設立者であるフィンランド人のMarianne Tikkanen氏と米国人で長年フィンランドに住んでいるElba Horta氏は (3番目の設立者であるAntti Vihavainen氏と共に)、可能であれば2050年までに企業のCO2排出量をゼロとするのを手助けすべく、Puro.earth社を設立した。
豪州政府、技術投資ロードマップの一環として、低排出型技術に関する声明を発表
22nd September 2020
発行日: 2020年9月22日 原典: グローバルCCSインスティテュート 本日、Angus Taylor豪州エネルギー・排出削減大臣(Minister for Energy and Emissions Reduction)が、豪州のTechnology Investment Roadmap(技術投資ロードマップ)における最初の節目である、連邦政府初のLow Emissions Technology Statement(低排出型技術に関する声明) を発表しました。 Low Emissions Technology Statement (低排出型技術に関する声明)は、こちらからご覧下さい。 この声明では、新技術を既存技術並にコスト効果的なものとするための5つの優先技術と経済的なストレッチ目標について、以下のとおり概要が説明されています。 · キロあたり$2未満での水素製造 · MWhあたり$100 未満の出力調整可能な長時間エネルギー貯蔵(6-8時間以上)– これにより、現在の平均卸売電力価格程度で、信頼できる安定的な風力及び太陽光が実現可能 · 低炭素原料 – トンあたり$900未満での低排出製鋼、トンあたり $2,700未満での低排出アルミニウム · CCS – CO₂トンあたり$20未満でのCO₂ 圧縮・ハブ輸送・貯留 · ヘクタールあたり年間$3未満での土壌炭素計測...
メディア・リリース : グローバル・エナジー・ポリシー・センターとグローバルCCSインスティテュート、NYC気候週間の一環として、重要な正味ゼロ報告書を発表
22nd September 2020
発行日: 2020年9月22日 原典: グローバルCCSインスティテュート 報告書、気候変動による大惨事を食い止めるには、CO2除去技術と気候政策の展開が必要と提言 コロンビア大学国際公共政策大学院(Columbia University SIPA)のグローバル・エナジー・ポリシー・センター(Center on Global Energy Policy) とグローバルCCSインスティテュートがClimate Week NYC 2020(気候週間NYC 2020)中に発表した新しい研究では、 発電や、セメント、製鋼、化学品、水素など工業品の生産で放出される二酸化炭素量を減らすだけでなく、大気や海から既存の二酸化炭素を除去する技術への投資を増やすことが地球温暖化低減に重要であるということが明らかにされています。この研究、Net-Zero and Geospheric Return: Actions Today for 2030 and Beyond(正味ゼロと地球圏への回帰:2030年以降に向けた現在の行動)では、気候変動による最悪の影響を回避し、世界経済を脱炭素化するためには、今後10年以内に気候ファイナンス政策と技術が急成長する必要があるという提言がなされています。 この報告書は、革新的なCO2除去技術と強力な気候政策の展開には今後10年間の国際的努力が真に成功することが必要であることを明らかにし、最低コストかつ最速で全地球排出量正味ゼロを達成するには、以下のような迅速な行動が必要であると提言しています。 · 輸送及びインフラへの投資: 排出削減最大化のために、北米に現在存在する8,000km (5,000マイル) の二酸化炭素輸送パイプラインをあと35,000km (21,000...
フルチェーンCCS実現の準備整う
21st September 2020
発行日: 2020年9月21日 原典 : Gassnova 本日ノルウェー議会に提出された政府の白書の中で、ノルウェー政府は国内でCCSプロジェクトを立ち上げることを提案。 -我々は、政府の提言について喜ばしく思っている。政府は、まず、ブレヴィク(Brevik)にあるNorcem社セメント工場においてCO2 回収(CCS)を実現することを提案している。 また、政府は、オスロにある Fortum Oslo Varme社の廃棄物管理施設でのCO2 回収についても、このプロジェクトがまず十分な自己資金とEUないしその他の資金源からの融資を獲得することを条件に、支援を計画している。政府の決定は、Gassnova社及び当社が過去5年間協力してきたその他の産業パートナーらによって行われた広範な作業をベースに行われている。この決定はまた、我々が現在国内でフルスケールCCSを実現できるよう尽力してくれた高い技術と情熱を持つ当社の全職員にとっても励まされるものである、とGassnova社CEOのTrude Sundset氏は語る。
Blue Planet社、1,000万ドルの資本調達を発表、CO2の回収とコンクリート建材への隔離によって気候変動と戦う
18th September 2020
発行日: 2020年9月18日 原典 : PR Newswire シリコンバレーの企業であるBlue Planet社(Blue Planet Systems Corporation)が、採算性がありギガトン (GT)規模で普及が可能な、二酸化炭素を恒久的に除去するCO2回収利用システムを開発した。この1,000万ドルの資本調達募集には、気候変動との戦いにおけるリーダー達が参加している。 Blue Planet社は、バイオエネルギー、天然ガス及び石炭火力発電所、製鋼所、セメント工場、製油所から、そして大気中から直接、排出された二酸化炭素を回収する。このプロセスでは、これらのガス流からの希釈された回収二酸化炭素は、合成石灰岩(CaCO3)として鉱化するために炭酸塩に転換される。この合成石灰岩は、コンクリートの主要素である自然採掘の石灰石骨材の代替となり、回収された二酸化炭素を恒久的に隔離することができる。石灰石市場は、年間 50 GTを超える最大の潜在的CO2吸収源の一つであり、 それゆえ世界の炭素排出レベルを抑制するBlue Planet社のソリューションが拡大可能で経済的採算性のあるものとなる。 「我々の投資家達は、気候変動分野における彼らの献身、経験、存在感ゆえに、我々にとってのアドバイザーでもあることが多い」と、Blue Planet社の創設者兼CEOであるBrent Constantz博士は述べた。「新たな技術は、気候変動へと続く道を逆転させる上で、我々が持つ最大のツールの一つだ」と、投資家でありアドバイザーでもあるレオナルド・ディカプリオ氏は言う。 Blue Planet社初のプラントは、カリフォルニア州ピッツバーグで建設中であり、天然ガス火力発電所と、原料及び完成品を荷船で運ぶためのサクラメント・デルタ(Sacramento Delta)に隣接した場所にある。Blue Planet社のコンクリートは既にサンフランシスコ国際空港 (SFO)第1ターミナルに導入されており、炭素緩和を目的とした低炭素建材のコスト中立的な公共調達モデルとなっている。 カリフォルニア州ロス・ガトス(Los Gatos)にあるクリーン・テクノロジーのスタートアップ企業、Blue Planet Systems Corporationは、経済的に持続可能なCO2回収及び鉱化に関わる技術・製品・サービスの開発を行っており、それによって二酸化炭素(CO2)を、有益に、具体的にはコンクリートの骨材として、再利用される建材中に恒久的に隔離している。
Cemex社、2021年初頭にCO2回収パイロット・プログラムを立ち上げる
18th September 2020
発行日: 2020年9月18日 原典 : インド・ロイター メキシコのセメント製造会社Cemex社が、自社の国際市場全域において排出量を削減するという目標の達成に向けて、ロンドンに本拠を置くCarbon Clean Solutions社と、来年初頭にCO2回収パイロット・プログラムを立ち上げる契約を結んだと、同社が木曜日に述べた。 両社は、回収CO21トンあたり$30未満の費用で年間最大100,000トンの二酸化炭素(CO2)を回収できる技術を開発すると、Cemex社は述べている。 Cemex社が2050年までにCO2排出が正味ゼロのコンクリート製品提供を目指す中、「産業規模かつ手頃な費用でのCO2回収を成し遂げることは、最大の課題の一つである」 と、Cemex社コーポレート・ベンチャー・キャピタル・ユニットの責任者であるGonzalo Galindo氏が、声明の中で述べた。 世界最大のセメント製造会社に数えられるCemex社は、全世界50各国以上で操業している。
豪州再生可能エネルギー機関、低排出技術に投資
17th September 2020
発行日: 2020年9月17日 原典 : Xinhua General News Service 豪州の2つの再生可能エネルギー機関が、低排出技術に投資できるようその権限が拡大されることになった。木曜日に連邦政府が発表した新法のもと、豪州再生可能エネルギー機関(Australian Renewable Energy Agency:ARENA)とクリーンエネルギー金融公社(Clean Energy Finance Corporation:CEFC)は、低排出技術を支援することが可能になる。 現在、ARENA は再生可能エネルギーしか支援することができず、CEFCはグリッド平均排出量を半分未満にする技術にのみ限定されている。この計画で「低排出」が定義されているわけではないが、CCSや炭素を土壌中に貯留する土壌炭素隔離など、適格とされる技術が特定されている。 「ソーラーパネルや風力発電所は今や明らかに商業化が可能であり、政府助成金の必要性からは卒業し、市場が投資できる段階に進んでいる」と、Scott Morrison首相が声明の中で述べた。 「政府は、今度は、コストを引き下げ、雇用を創出し、信頼性を高め、排出を削減できる新たな技術を経済全体に開放していくという次の課題に注力していく。」「これにより、我が国の伝統的な産業である製造業、農業、輸送業が支援されるようになると同時に、我が国の経済が未来に向けたものとなるだろう。」