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KBR社、高濃度CO2ガス田開発の実現可能性調査を受託
13th May 2020
発行日: 2020年5月13日 原典 : PR Newswire KBR社は今日、日本有数の統合エネルギー・資源・資材グループである JX石油開発株式会社から(標記)実現可能性調査に係る基本業務契約(Master Service Agreement:MSA)を獲得したと発表した。 KBR社のこの分野における強力で良好なポートフォリオをベースに、この調査では、CCSの様々なオプションと共に、JX石油開発がCCS/CCUSプロジェクトにおいてその世界的実績をさらに広げ続けている東南アジアでの石油・ガス田関連のブルー水素製造について評価が行われる。 KBR社は、CO2の回収、再圧入、ブルー(カーボンフリーの)水素製造について、概念および技術提言の作成に関わる技術コンサルティング・サービスを提供する。 KBR社は、市場への販売用に、液体極低温水素、液体有機水素キャリア(LOHC)、アンモニア、(CO2を利用した)メタノールなど他の形への水素転換及び輸送の実現可能性についても評価を行う。 同プロジェクトは、主にシンガポールにあるKBR社のコンサルティング・ハブが、同社のより広範囲における戦略及びアドバイザリー・コンサルティング&エンジニアリング・グループの専門家スキルを活用して主導することになっている。これには、極低温における水素の貯留・訓練・安全な取り扱いについて広くNASAと協力を行っている、世界有数の極低温水素チームも含まれている。
BP、Eni、Equinor、Shell、Total、ネット・ゼロ・ティーズサイド・プロジェクト開発のためのコンソーシアムを結成、英国初のゼロカーボン・クラスターの可能性に拍車
12th May 2020
CCS in the news 日本語版 発行日: 2020年2月28日 原典 : Oil and Gas Climate Initiative · BP社、Eni社、Equinor社、Shell社、Total社が、BP社をオペレーターとして、OGCI Climate Investments社から Net Zero Teesside(ネット・ゼロ・ティーズサイド)プロジェクトを引き継ぎ、プロジェクトのリーダーシップを担う。 · Net Zero Teessideは、ミドルズボロ(Middlesbrough)で行われる正式発足イベントで、地元産業の脱炭素化について既存の産業パートナー3者と覚書(MoUs)を交わすと発表。 · 同プロジェクトの建設フェーズに関する大規模な影響評価による推計では、ティーズサイド(Teesside)地域の年間総利益は最高4億5,000万ポンドに上り、最大5,500件の直接雇用を支えるとされている。 2020年2月28日 本日、英国ティーズサイド(Teesside)にて、OGCI Climate Investments –The Oil and...
CCSの方針転換:成長機会の提供と産業転換への融資
12th May 2020
CCS in the news 日本語版 発行日:2020年2月28日 原典:グローバルCCSインスティテュート 今年は、欧州及び英国の気候行動において最も重要な1年となるでしょう。2020年、EUはグリーン転換を支援する欧州グリーン・ディール(European Green Deal)に含まれる一連の新しい野心的な政策や措置を展開します。英国もまた、初めて、イタリアとのパートナーシップの下、UNFCCC気候会議COP26を主催します。これは、英国及び欧州双方の野心的な排出削減目標とあいまって、産業界の迅速な脱炭素化を保証するために切望されている技術であるCCSに関する議論に新しい機運をもたらしています。 このような背景の下、グローバルCCSインスティテュートは2月18日にベルギー・ブリュッセルにて、EU英国代表部(UK Mission to the European Union)と共に、産業界における脱炭素化に関するイベントを共同主催し、産業部門におけるCO2排出量を大幅に削減する取り組みを支援するにあたってCCS技術がどのような役割を担えるか、また、どのようにこれらの技術を必要な速度で普及させるかについて検討しました。同イベントには、金融部門、政策立案者、NGOs及び産業界からの代表者達が集まりました。 イベントは、英国及びEUのCCS目標に光を当て、CCS技術、プロジェクト及びCO2インフラを開発・普及させるために利用できる手段及びチャンスを検討する機会となりました。 イベントでは、Per-Olof Granström氏(Zero Emissions Platform(ZEP)EUディレクター)、Adrian Rimmer氏(ロンドン証券取引所グループ グリーン・ファイナンス担当上級アドバイザー(London Stock Exchange Group Senior Advisor for Green Finance))、Aniruddha...
英OGA、正味ゼロ排出の支援戦略を明らかにする
11th May 2020
発行日:2020年5月11日 原典:Carbon Capture Journal UK Oil & Gas Authority(英国石油・ガス上流事業規制機関)が、温室効果ガス排出量の削減、CCS及び水素プロジェクトの前進奨励のために、石油・ガス産業を支援。 Oil and Gas Authority(OGA)は、政府が2050年までに温室効果ガス排出量を正味ゼロにする目標を達成できるように石油・ガス産業を支援する要件等、中核となる目標を新たにする意向を示唆した。 OGAは、石油・ガス産業の収益回復を最大化させることは、正味ゼロ排出への移行と矛盾する必要はなく、また、同産業は英国による正味ゼロ排出目標の達成を助けるために必要なソリューションを開拓するスキル、技術及び資本を持っていると考えている。 しかし、OGAは、石油・ガス産業は自らのカーボン・フットプリントを削減するために、かなり速度を速め、かつさらに踏み込んで取り組んで行かなければ、操業のための社会的な許可を失うリスクに直面するという見解を示している。 協議で提案された変更は、OGAのUKCS エネルギー統合プロジェクトで評価されたコンセプトと共に、CCS及びCCSプラス水素の双方を通して、正味ゼロ排出の達成に大きく貢献する可能性がある。
研究により、CCSの水文学的限界が明らかに
11th May 2020
発行日:2020年5月11日 原典:Carbon Capture Journal Berkeley College of Chemistry(米国カリフォルニア大学バークレー校化学科)の研究により、CCS実施において水利用が重要検討事項であることが示された。 我々のエネルギーと水のシステムは密接につながっている。気候変動は、カーボン・フリーなエネルギーへの移行や、水の需要が高まると同時に入手可能量が減少する中での節水を我々に求めている。世界の気候目標を達成するために、CCSに対しては、気候変動の緊急性への対処を求める政策立案者、ビジネス・リーダー及び科学者からの注目がますます高まっている。 CCSは燃料燃焼によるCO2排出量を最少化するが、その世界の水資源への影響は広く調査されていない。新しい研究は、水不足が既に問題となっている世界の発電所の約43%において、CCSが水資源を圧迫する可能性があることを示している。さらに、これらの水不足地域に配備された技術が重要であり、新たに登場するCCS技術はCCSが必要とする水消費量を大幅に軽減し得る。 石炭火力発電所等、エネルギー生産施設は、大量の冷却水を消費する。発電所で利用される冷却方法のタイプ(湿式冷却塔、貫流冷却または空冷復水器)が、水消費量に影響を及ぼす。これらの施設にCCSを設置するためには、施設がCCSプロセスで利用するエネルギー分を補う追加エネルギーを生産しなければならない。それに冷却水消費量が加わる。さらに、CCSプロセス自体が、配備されたCCS技術次第で総水消費量を増加させる。 現在世界中で操業されているCCSプロジェクトの大半は、吸収技術を利用している。一般的な吸収材は、CO2に結合し、混合排ガスに含まれる他のガスからCO2を分離させる、アミン基を含む塩基水溶液である。これらの吸収液にCO2を吸収させ、その後、吸収液を再生させるプロセスは、発電所からエネルギーの抽出を要する。大量の吸収液の循環は、蒸発による水分損失をもたらす。他の最先端CCS技術は、固形材料への吸着によって、又は排ガスを薄膜に通すことによって、排ガスからCO2を分離するため、水使用量がはるかに少ない。これらの技術によって、エネルギー負荷と水消費量の双方を削減できる可能性がある。
Inovyn社、回収されたCO2からメタノールを製造するプロジェクトに参加
11th May 2020
発行日:2020年5月11日 原典:Carbon Capture Journal ベルギー・アントワープでの新しい「電力メタノール化(Power to Methanol)」プロジェクトで、回収されたCO2と再生可能電力から生成した水素を化学結合させてメタノールを製造。 INOVYN社は、ベルギー・アントワープにおける持続可能なメタノール製造オプションを更に調査するために立ち上げられた、野心的な「電力メタノール化」プロジェクトに貢献する。 主要な産業及びビジネス・パートナーから成る7強コンソーシアムの1社として、INOVYN社は、回収されたCO2と持続可能な方法で生成された水素からメタノールを製造するための共同実現可能性調査に貢献する。 調査が成功すれば、年間8,000トンの産業規模実証プラントが、Lillo(リロ)にあるINOVYN社化学製造複合施設に建設される。この類のものではベルギー初の試みとなり、生産されたメタノールはアントワープ港クラスターの複数の化学製品企業によって使用される。 CO2はCO2回収利用によって回収され、その後、再生可能エネルギーから生成された水素と化学結合させられる。製造されるメタノール1トン当たり、少なくとも1トンのCO2排出量が回避される。 INOVYN社のCEOであるGeir Tuft氏は、次のようにコメントしている。「これは非常に刺激的なプロジェクトであり、代替エネルギーや化学製品の持続可能で低炭素な生産のオプションの追求を含む、我が社の持続可能性戦略にもぴったりである。具体的に、INOVYN社はプロジェクトに水素製造及び電気分解に関する専門知識を提供する予定であり、また、我が社のLilloサイトを提案されている実証プラントに相応しい場所として提示している。」 INOVYN社に加え、他のコンソーシアム・メンバーにはENGIE社、Oiltanking社、Indaver社、Fluxys社、Flemish Environmental Holding Company(Vlaamse Milieu Holding)及びアントワープ港(Port of Antwerp)が含まれる。 将来的には、海上及び道路輸送のための持続可能な燃料としてなど、より幅広い産業利用のために生産される持続可能なメタノール量は増加して行くことになるだろう。
COVID-19:英国気候委員会、「力強い回復」のためにCCSへの投資を促す
11th May 2020
発行日:2020年5月11日 原典:Carbon Capture Journal UK Committee on Climate Change(英国気候変動委員会:CCC)が、英国及びスコットランドの各政府に対し、温室効果ガス排出量の「固定(lock-in)」を回避しつつ、新型コロナ・ウィルス危機からの「力強い回復」を実現する気候政策を求める書簡を送った。 CCC議長であるDeben卿及びCCCのAdaptation Committee(適応委員会)議長であるBrown男爵夫人による書簡には、CCSを含む将来の低炭素産業における熟練労働者の再配備や、低炭素技術における科学及びイノベーションを対象とした資金提供等の行動を通して経済を強化する助言が記されている。 CO2回収・利用・貯留(CCUS)技術の実現支援とも相和すその主要点は次のようなものである。 危機からの回復が、温室効果ガス排出量の「固定」または気候リスクの増加を招かないようにする。炭素集約型部門への支援は、それらの部門が気候変動に対する実質的で持続的な活動を行っていることが条件であるべきであり、また、新しい投資は気候変動への耐性を持つべき必要がある。 正味ゼロ排出移行の次段階を支援するためには、新しい水素及びCCSインフラが必要となる。COVID-19後の経済回復は、政府、規制当局及び産業界に対し、これらの投資を加速させるために協力するチャンスを与える。 財政上の変更を検討する際は、排出削減インセンティブを強化する。税政の変更は、正味ゼロ排出移行に役立つ可能性がある。歳入は、これら部門に炭素価格を設定することによって、またはその値上げによって引き上げられ、また、世界的に低い石油価格は、消費者に負担を強いることなく、相対価格の変化を相殺するチャンスを与える。 抑制された石油価格が北海におけるスコットランドの雇用に悪影響を与え続ける場合、この高い技術力を持った労働力を維持し、CCS等、将来の低炭素産業に再配備する。 科学及びイノベーションを対象とした資金提供:低炭素及び適応技術の研究及びイノベーションは、英国気候目標の達成、国際的な技術の開発及び普及、並びに費用低減に極めて重要である。
石油・ガス産業、CO2回収の道を先導
7th May 2020
発行日:2020年5月7日 原典:BIC Magazine 世界中の企業が気候変動との戦いにおいてカーボン・フットプリントの最小化に取り組む中、米国ルイジアナ州の石油・ガス産業が、CO2排出量を削減し、管理する道を先導している。 気候ソリューションを精力的に模索し、実施するという産業界のコミットメントはまた、ルイジアナ州が米国におけるCO2回収の経済ハブになる道をも開く。 Chevron社、Shell社、BP社、Exxon- Mobil社及びOxy社のCEOらは、気候変動への産業対応を加速させると共に、正味ゼロ排出に向けた世界的な道筋を形作ることを目指す、世界中の産業界リーダーによるコンソーシアムである、革新的なOil and Gas Climate Initiative(石油・ガス気候変動イニシアティブ:OGCI)に積極的にかかわっている。 ルイジアナ州では、LMOGA(ルイジアナ内陸部石油・ガス協会:Louisiana Mid-Continent Oil & Gas Association)が、同州にClimate Initiatives Task Force(気候変動イニシアティブ・タスクフォース)を発足するというJohn Bel Edwardsルイジアナ州知事の最近の発表を称賛した。 「LMOGAは、継続的に排出削減を行うと共に我々の沿岸部を守る取り組みなど、知事の2020年優先事項について、知事とその行政部と協働できるチャンスを楽しみにしている」と、LMOGA会長兼相談役(President and General Counsel)であるTyler Gray氏は述べた。 知事によるタスクフォースとの協働は、ルイジアナ州におけるCO2回収・地下貯留技術等、革新的な気候ソリューションの進歩を促進するために今年始めに設立されたLMOGAのCarbon Committee(炭素委員会)のタスクの1つとなる。 LSU Center for Energy Studies(ルイジアナ州立大学エネルギー研究センター)、OGCI及びグローバルCCSインスティテュートと共に、LMOGAはこのたび、可能性のあるソリューションについて産業内での議論を促進し、また、ルイジアナ州にCCUSプロジェクトを誘致するため、CCUSワークショップを開催した。我が州の産業は、産業界とLouisiana...
米国財務省監視官、数億ドルのCO2回収税控除の不当請求を発見
1st May 2020
発行日:2020年5月1日 原典:Washington Examiner 9億ドル近くのCO2回収税控除が、貯留されたCO2を監視し、報告するという米国連邦要件を遵守していない一握りの企業によって不当に請求されていたと、木曜日(4月30日)に公表された米国財務省(Treasury Department)の監視官による報告書が明らかにしている。 財務省監視官(inspector general)の報告書によると、CO2回収プロジェクトを対象としたいわゆる45Qインセンティブ・プログラムにおける税控除の大部分は10社によって請求されており、それら全ての企業がそれぞれ100万ドル以上を請求しているという。この10社のうち3社のみが、米国環境保護庁(Environmental Protection Agency)によって承認された、適切なモニタリング及び報告プログラムを有していると、報告書には記されている。 すでに、一部の民主党議員らや環境保護主義者らは、企業による税控除の悪用によって、現在までのところ主要なCO2回収開発者に数えられる石油会社が、石油増進回収と組み合わせたプロジェクトにこのプログラムを利用出来るようにすべきかどうかが疑問視されていると述べている。そのプロセスを通して、回収されたCO2は、より多くの石油を生産するために、地下に圧入され、そこで貯留される。 しかし、一部の環境団体を含むCO2回収擁護者らは、この監視官の報告書は、同プログラムに対していくらかの信頼を植え付けるだろうと述べている。監視官の報告書によると、米国内国歳入庁(Internal Revenue Service)は、要件を満たさない企業が請求した5億3,100万ドル以上の税控除を却下したという。税務情報は機密であることから、同報告書は企業名を明らかにしていない。 監視官による調査を求めたニュージャージー州代表民主党のBob Menendez上院議員は、IRSに対し、過去の税控除悪用について完全な調査の結果が出るまで石油増進回収による45Q税控除の利用を一時停止するよう呼び掛けた。同上院議員は、不当請求された数億ドルに上る税控除は、同庁から「不問とされたままになっている」と付け加えた。 「石油・ガス産業が公的資金の優れた管理者でないことは明らかだ」と、Greenpeace(グリーンピース)の気候運動家John Noel氏は述べた。Noel氏は、45Qプログラムにおける石油増進回収部分は終わりにさせる必要があり、また、税控除はCO2の「許可された専用地中貯留にインセンティブを与える」という、本来の目的に立ち戻らなければならないと述べた。 「税控除は、それを利用して石油を生産しているいかなる企業にも適用されるべきではない」とNoel氏は付け加えた。 しかし、CO2回収支援者は、監視官の報告書は45Qプログラムに欠陥があることを意味しているわけではないと述べている。彼らが述べたところによると、ここしばらくの間、一定額の税控除が却下されたことは把握されていたが、同報告書は、IRSもその役目を果たし、企業に責任を課していることを示しているという。 「単に企業数社が税優遇策を利用しようとしたからと言って、その優遇策に何か問題があるということにはならない」と、Cornerpost CO2社社長のKeith Tracy氏は述べた。「それは単に企業が時々脱税を試みるということであり、それは何も新しいことではない。それが発覚した時にはIRSがそれら企業を遵守させるのであり、それは当然のことである。」 そして、税控除を却下したIRSの行動は、企業が承認されたモニタリング・報告・検証計画を持つという要件の実施に、IRSが真剣に取り組んでいるというメッセージを産業界に送ることになると、Carbon Capture Coalition...
英国産業の脱炭素化、South Wales(サウス・ウェールズ)への資金提供により後押し
30th April 2020
発行日:2020年4月30日 原典:Carbon Capture Journal 資金提供により、英国South Wales(サウス・ウェールズ)の産業を費用効果的に脱炭素化させるための最善オプションの特定を試みるSouth Wales Industrial Cluster(サウス・ウェールズ産業クラスター:SWIC)ロードマップ及び普及プロジェクトの第1フェーズが後押しを受ける。 プロジェクトは、水素経済開発、大規模CO2回収・利用・貯留(CCUS)及び輸送に必要なインフラの他、それぞれの産業に特有なオンサイト戦略機会を検討する。 これらのプロジェクトは、英国の2050年正味ゼロ排出に向けた道のりに極めて重要な貢献をするだけでなく、ウェールズにおける事業運営の長期的な持続可能性を確保することで、同地域の産業及びコミュニティの経済的なレジリエンスを強化する可能性を持つ。 SWICの仮先導役である、Tata Steel社及びFLEXISのChris Williams氏は、「これらのプロジェクトは、サウス・ウェールズの様々な脱炭素化プログラムを1つのロードマップ及びインフラ普及計画にまとめるチャンスを提示し、それによりウェールズの正味ゼロ排出目標を支援する。この地域計画は、企業が自らの脱炭素化オプションを決定できるようにすると共に、そうすることでウェールズの産業のクリーン成長戦略の展開を支援し、また、将来世代に持続可能な産業基盤を提供する」と述べた。 SWICは製油、紙、ニッケル、断熱材、化学、LNG輸入、硬貨製造、一般製造、鉄鋼、セメントを含む様々な産業から成る。もしSWICが英国政府のIndustrial Decarbonisation Challenge(産業脱炭素化チャレンジ)の様々な段階を順調に進めば、大幅なクリーン成長を刺激し、より多くの雇用を創出し、英国企業の国内外におけるチャンスを広げることになる。それはまた、低炭素排出のセメント及び鉄鋼製品を国内で製造する英国の能力を強化し、英国の建設部門並びに防衛、自動車製造及び硬貨製造等、その他の部門の低炭素未来を後押しすることにもなるだろう。
米国電力部門におけるCCUSプロジェクト融資のための政策設計
29th April 2020
発行日:2020年4月29日 原典:Carbon Capture Journal Columbia University’s Centre on Global Energy Policy(米国コロンビア大学世界エネルギー政策センター)の報告書が、CCUSプロジェクトにインセンティブを与える様々な政策形態について注目。 報告書は、他の種類の低炭素電力が今日の資本市場と協調して幅広い政策支援を得る一方で、CCUSプロジェクトは、従来型の融資を受けるための十分な政策支援を得られていないと述べている。これは、CCUSの商業電力市場における普及を前進させるために追加的な政策が必要であることを示唆している。 著者達は、米国発電業界における幅広いCCUS普及にインセンティブを与え得る政策形態を予測するのに役立つ分析を行った。彼らは一連のオプションを分析し、それらを、伝統的に規制された垂直統合型の投資家所有電力会社(Investor Owned Utilities:IOUs)及び規制当局が承認した契約の下でIOUsに販売する独立系発電事業者(Independent Power Producers:IPPs)という2つの所有/収入構造を持つ、代表的な既存の米国発電所タイプ―超臨界圧微粉炭及び天然ガス複合サイクル―に当てはめた。一般的にプロジェクト・ファイナンス評価で使用される従来型モデルを使用し、融資を呼び込むのに効果的な政策を特定した。 米国政府は、エネルギー・プロジェクトをより採算性のあるものにするため、資本インセンティブを通して所有者の費用低減を図る(投資税控除又は加速償却等)、または収入を強化する(生産税控除、差金決済取引または保証された電力契約要件等)という、大まかな2つのオプションを持つ。 様々な発電所における政策設計の財務実績は、燃料、発電技術及び所有タイプを基にモデル化された。分析の結果、次の所見が得られた。 所有構造の効果:ほとんどの技術経済分析では、全ての施設及び技術における設備建設の工学的情報及びCO2回収に関係する運営費用が提示されるが、回収されたCO21トン当たりの全てを含めた総費用は、資本費、負債資本比率及びその他の資金的要因に応じて大きく異なる。所有の性質及び関連する資金的構造は、CO2回収に関連する総費用に非常に大きな影響を及ぼした。そして、これらの資金的要因はCO2回収装置を付設した発電所の総エネルギー費用及び容量に影響を及ぼす。 45Q税控除:米国税法の最近の改正には、CO2を回収、貯留ないし利用する納税者に返金不可かつ譲渡可能な税控除を与える、45Q税控除に関する修正が含まれた。45Q税控除の値は法令によって$/Ton CO2で表されており、石油増進回収(EOR)のために回収及び圧入された1トン当たりの値は、控除が最大レベルに到達した場合、$35/Tonである。削減対策を講じていないガス発電所は、本質的に、削減対策を講じていない石炭発電所よりメガワット時(MWh)当たりのCO2生成量がはるかに少ないことから、トン当たりベースでのCO2回収インセンティブは、ガス発電所において、石炭発電所より効果が弱い。融資可能なプロジェクトを支援するためには、現行の45Q税控除を強化し、全てを含めた総控除値を60-110ドルにする必要がある。 資本費インセンティブ:石炭発電所は、ガス発電所よりメガワット時当たりのCO2排出量が多いことから、石炭発電所におけるCCUS付設は、より多額の先行資本投資費を要する。回収率90%の場合、石炭発電所においてはメガワット当たり約180万ドル、天然ガス複合サイクル発電所においては800,000ドルが必要となる。おそらく驚くことではないだろうが、特別償却、マスター・リミテッド・パートナーシップ(MLP)及び投資税控除等の資本インセンティブは、天然ガス複合サイクル発電所におけるCCUS投資と比較して、石炭発電所におけるCCUS投資に不釣り合いなほど大きな好影響を与える。このことは、投資家所有電力会社と独立系発電事業者の両方に当てはまる。 収入強化インセンティブ:評価した政策オプションのうち、生産税控除又は差金決済取引のような収入強化及び保証は、最も良い財務及び普及結果をもたらすように見受けられる。そのような手法はまた、投資家、所有者及び運営者にとっても取引面で容易であり、また、より単純な取引構造を持ち得る。それらはまた、支払いがCCSによるCO2排出削減実績に基づくため、明確な公益も提示する。 提言...
Aker Solutions社のCO2回収技術に利用承認
29th April 2020
発行日: 2020年4月29日 原典 : 英国ロイター ノルウェーのエンジニアリング企業、Aker Solutions社は、自社のCO2回収技術をBrevikにあるNorcem社のセメント工場で使用する承認を得たと、同社が水曜日に語った。 国際エネルギー機関(International Energy Agency)によれば、CCSは、全CO2排出量の約7%にのぼるセメント産業などからの排出削減を達成する上で、極めて重要な技術と広く見なされている。 Aker Solutions社によれば、同社の燃焼後技術は、ドイツのHeidelbergCement社が所有しNorcem社が運転する工場で、年間40万トンのCO2を回収・液化するのに利用されるとのこと。 ブレヴィク(Brevik)におけるこの計画は、複数の陸上施設で排出されるCO2を回収し、ノルウェー大陸棚海底下に貯留するという、ノルウェーの広範な取り組みの一部である。