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CO2回収、多くの再注目を集める
CO2回収、多くの再注目を集める

4th June 2020

発行日: 2020年6月4日 原典 : IEA クリーンコール・センター   最新の米国石炭火力発電所、CO2回収の利点について探究 Prairie State Energy Campus(プレーリー・ステート・エネルギー・キャンパス)は、米国で最も効率的で、最大かつ最新、最もクリーンな石炭火力発電所の一つである。イリノイ州メリッサ(Marissa)近郊の大型施設(1,766 MW) は、8年前の2012年に稼働開始した2基のユニットで構成されている。このプラントは、Prairie State Generating Company社が運営し、中西部9州に給電する公益企業8社と、同発電所にベルト・コンベイヤーで石炭を供給する近郊の炭鉱所有者であるPeabody Energy社によるグループが所有するものである。 昨年末、CCS市場における三大プレーヤーが、連邦補助金により(約1,750万ドル)、Prairie State発電所に燃焼後CO2回収技術を付設するための 基本設計(Front-End Engineering Design:FEED)調査を行うことが発表された。 この3社は、米国三菱重工(Mitsubishi Heavy Industries (MHI) America)、Kiewit社、 Sargent & Lundy社であり、いずれも、国内最大の稼働中CCSプロジェクトであるテキサス州ヒューストン北西部トンプソンズ(Thompsons)にあるPetra Nova施設の開発と建設に携わっていた。 上記3社はイリノイ大学アーバナ・シャンペーン(Urbana-Champaign)のプレーリー研究センター(Prairie Research Center)と、Prairie...

CO2回収とアラム・サイクル
CO2回収とアラム・サイクル

4th June 2020

発行日: 2020年6月4日 原典 : Energy Central   CO2回収能力を持たない先進型の天然ガス発電所と比べてコスト的にも効率的にも競争力を持ちながら、理論的には100%の排出回収を可能とする、新たな天然ガス火力発電所設計、アラム・サイクルを取り入れよう。このサイクルは、ほとんど、ないし全ての水関連コストを回避し、標準型の天然ガス発電所のほんの一部を利用して、全てのCO2 排出を回収し、純化された生成物を分離して販売ないし貯留のためにパイプラインに送り込む。大規模な普及が成功すれば、この技術は、コスト競争力と信頼性のあるクリーンな負荷追従型電力—エネルギー安全保障における究極の理想形―をもたらす可能性がある。このサイクルを採用する一企業であるNET Power社は、テキサス州に現在稼働中の50メガワット(MW)級の実証プラントを建設しており、フルスケールで 300MWの発電所を2022年に稼働させる計画である。   しかし、アラム・サイクル—そして、特にCO2回収—にとっての重要な問題は、回収された後のCO2を輸送及び利用においてどうすればよいのかということである。回収されたCO2の多くは、現在、地中隔離されるか、石油増進回収(EOR)に利用されるか、あるいは工業生産の原料として使用されている。回収されたCO2 の産業におけるポテンシャルは、常に拡大している。企業はコンクリートやセメント製造、肥料製造、そしてカーボン・ファイバーなどの耐久性カーボン市場においてまでも新たなCO2利用方法 を開拓している。セメントや肥料は、都市化によってセメント需要が後押しされ、大規模農産業が肥料の需要を押し上げる開発途上国においては特に、重要な産業である。   しかし、回収されたCO2の輸送方法は、あいかわらずの問題である。Allam Cycleの推進者は、「プラントは、米国内に既に存在している大規模なCO2 パイプライン・ネットワークに送り出すことができ」、また「アラム・サイクルの広範な採用により、他の地域におけるこのようなパイプライン・ネットワークの開発が正当化され、動機付けられることになる」と 主張している。実際、米国では約5,000マイルのCO2 パイプラインが主にEOR利用を目的として 既に稼働中であるが、それはCCUSの広範な普及を支えるのに十分と言うには程遠い。米国における潜在的なCO2 パイプライン費用に関する研究では、公的融資が無ければ、パイプライン・ネットワークは実現可能ではないが、100%の政府支援があれば、ネットワークにより年間3,000万トンの回収が可能になることが示されている。さらに、 既存CO2パイプラインの90%以上 が米国内に存在しており、 政府支援が弱く、パイプライン開発経験の少ない国でネットワークを構築することは、はるかに難しいことがわかるだろう。短期的には、このような問題は、この技術を最も必要とする市場においてその実現可能性に深刻な制限をかけてしまう可能性があるのである。   David Yellen氏は、大西洋評議会グローバル・エネルギー・センター(Atlantic Council Global Energy Center)のプロジェクト・アシスタント。   元記事は大西洋評議会のサイトに掲載

スイスのCO2回収新興企業Climeworks社、6,400万ポンドを調達して、CO2を回収・地中貯留すると共にCoca-Cola社等に販売する装置を開発
スイスのCO2回収新興企業Climeworks社、6,400万ポンドを調達して、CO2を回収・地中貯留すると共にCoca-Cola社等に販売する装置を開発

3rd June 2020

発行日:2020年6月3日 原典:Telegraph   スイス・チューリッヒに本拠を構えるClimeworks社が、大気中からCO2を直接回収する装置の生産を増強するため、民間資金ラウンドで6,400万ポンドを調達した。   Climeworks社が開発する機器は、CO2を回収し、個体として地中に貯留出来る。   同社はまた、CO2を炭酸飲料で利用するCoca-Cola社のような顧客に販売することも可能である。   Climeworks社によると、この投資は、直接空気回収と呼ばれる技術に対するものの中では今までで最大だという。今年始め、米国石油会社のChevron社は、ライバル企業であり、Bill Gates氏や大手鉱業会社のBHP社も支持するカナダ企業Carbon Engineering社に投資した。   同技術の欠点の一つはその費用である。Climeworks社は各顧客に対し、回収されたCO21キログラム当たり89ペンス請求するが、それは、1人の乗客がロンドンからニューヨークに飛行する際の排出量にほぼ値する、1メートルトン当たりであれば890ポンドに相当する。   一部の批判者は同技術について、後戻りできない段階と科学者らが言う時点のずっと後である2077年まで費用効果的にならないと主張している。   英国は3月に発表された予算案において、CO2回収に8億ポンドを割り当てている。   Climeworks社の共同最高責任者であるChristoph Gebald氏は次のように述べている。「我々は、我が社の技術の開発を更に進め、個人を含む、更に多くの顧客が利用出来るようにする計画を立てている。我々は収益を利用して、約10万トンの容量を持つ新規プラントを建設する予定だ。」   操業は2022年までに開始出来る可能性がある。同社は欧州全体で100人以上を雇用している。

グローバルCCSインスティテュート、20件目と21件目の大規模CCS施設の稼働開始を歓迎
グローバルCCSインスティテュート、20件目と21件目の大規模CCS施設の稼働開始を歓迎

3rd June 2020

発行日: 2020年6月3日 原典: Global CCS Institute このたび稼働したAlberta Carbon Trunk Line (アルバータ州CO2幹線パイプライン:ACTL) に接続された精製所と肥料工場が、全世界で稼働中の20件目と21件目の大規模CCS施設となりました。 本日完全稼働したと発表されたこのACTL CO2回収・利用・貯留システムは、North West Redwater Partnership (NWR) のスタージョン(Sturgeon)精製所とNutrien社のレッドウォーター(Redwater) 肥料製造施設で回収されるCO2 を利用・貯留します。この2つのプロジェクトは、合わせて年間160万トンのCO2 を回収し貯留する能力を有しています。 「私たちは、CCS普及において大きな節目となるこの出来事を歓迎します。また、私たちがCCSハブ&クラスターを通じて産業地域の脱炭素化に移行する中、CCSプロジェクトの次の波を見ることができることも楽しみです。全世界には51 件の大規模施設があり、 現在21件が稼働中、2件が建設中、28件が開発の様々な段階にあり、総回収容量は年間1億トン-CO2 強と推計されています」と、世界中の大規模CCSプロジェクトを co2re.co データベースで追跡しているシンクタンクであるグローバルCCSインスティテュートのCEO、Brad Pageが語りました。 ACTLは、CO2を石油増進回収(EOR)を通じた確実かつ恒久的な地中貯留のために、老朽化した油田へと運ぶ240 kmのパイプラインです。このパイプラインは輸送サービスを提供し、Wolf Midstream社が所有・運営、 Enhance Energy社が同施設のCO2 利用及び貯留部分を所有・運営します。同パイプラインは、年間最大1,460万トンのCO2を輸送することができます。 このシステムは現在、年間約160万トンを輸送しており、その容量は他の産業施設が自社のCO2 を回収し、ACTLの輸送ネットワークを利用して、リスクとコストを低減することができるポテンシャルを示しています。フル操業すれば、ACTLは世界最大のCCSシステムとなる可能性があります。 「これは始まりにすぎません」と、Wolf Midstream社Carbon Business UnitのPresidentであるJeff Pearson氏が述べました。「エネルギーと低炭素経済の未来は、ACTLのような重要なインフラにかかっています」。Enhance...

ベルギーの港、CO2回収プロジェクトでよりクリーンな将来に向けて旅立つ
ベルギーの港、CO2回収プロジェクトでよりクリーンな将来に向けて旅立つ

2nd June 2020

発行日:2020年6月2日 原典:Energy Monitor Worldwide   ベルギー・アントワープ港が、CO2回収プロジェクトで2030年までにCO2排出量を半減するために、化学及びエネルギー企業7社を団結させた。   将来のCO2回収・利用・貯留(CCUS)利用を支援するCO2インフラの構築を目指すコンソーシアムの参加企業には、Total社、INEOS社及びExxonMobil社が含まれる。   この協力は、共有CO2液化プラント、貯留施設並びに船舶及びパイプラインの両方によるCO2輸送の開発をもたらす可能性がある。   アントワープ港(Port of Antwerp)CEOのJacques Vandermeiren氏は、次にように述べている。「この有望なプロジェクトは、クラスター効果を生じさせ、革新的で運用可能な付加価値を生み出すためには協力が鍵であることを改めて証明するものだ。」   この共有インフラが実際に実現した場合、港湾全体の産業コミュニティが利益を享受すると共に、フランドル地方、ベルギー及び欧州の気候目標に向けて価値ある貢献がなされることとなる。   ベルギーには適したインフラが存在しないため、コンソーシアムは、CO2をパイプライン経由でオランダ・ロッテルダムに輸送するか、船舶でノルウェーに輸送する可能性について調査している。

アルバータ州CO2幹線パイプライン、完全稼働
アルバータ州CO2幹線パイプライン、完全稼働

2nd June 2020

発行日: 2020年6月2日 原典: グローバルCCSインスティテュート   Alberta Carbon Trunk Line (アルバータ州CO2幹線パイプライン:ACTL)のシステムが今や完全稼働となったという本日の発表で、稼働中の大規模CCS施設の数は21件となりました。   ACTLのシステムは産業によるCO2排出を回収し、それを石油増進回収と恒久貯留のためにカナダのセントラル・アルバータ(Central Alberta)にある老朽化した石油・ガス貯留層に供給します。   現在供給されているCO2は、 North West Redwater Partnership (NWR)のスタージョン(Sturgeon)精製所とNutrien社のレッドウォーター(Redwater) 肥料製造施設で回収されているものであり、エネルギー及び農業セクターに持続可能な排出ソリューションを提供しています。CO2はその後、Wolf Midstream社の所有する 240kmのパイプラインで Enhance Energy社の所有する貯留層に移送されます。   同システムには、人為的活動から生じるCO2を運ぶための世界最大容量のパイプラインが含まれており、年間最大1,460万トンの CO2を輸送することができます。 これには、アルバータ州で260万台以上の自動車からのCO2を回収するのと同等の影響があります。このシステムは容量が多めに設計されており、排出管理のための効果的なソリューションに対する需要が増えるにつれて、将来、さらに多くの施設や貯留層と接続されるようになります。   現在、全世界で21件の大規模CCS施設が稼働中であり(そのうち14件が北米)、2件が建設中、28件が開発の様々な段階にあります。詳しくは、co2re.coをご覧下さい。   Alberta Carbon Trunk...

水素とCCSが、エネルギー・ロードマップの勝者となる可能性
水素とCCSが、エネルギー・ロードマップの勝者となる可能性

2nd June 2020

発行日: 2020年6月2日 原典 : CO2CRC   6月1日月曜日のAustralian Financial Reviewの意見記事で、CO2CRCのCEOであるDavid Byers氏とCO2CRCのDistinguished Scientist(科学功労者)であるPeter Cook教授が、水素とCCSがいかにエネルギー・ロードマップの勝者になりうるかについて明らかにしている。 モリソン政権の技術投資ロードマップは、低炭素技術加速化への道として、科学と技術の採用を歓迎している。 その中心にあるメッセージは楽観的なものであり、排出削減と雇用増加を支援する幅広い技術を支持している。 このロードマップは、CCSや 水素など多大なポテンシャルを有する複数の技術 を明らかにしているが、このことは、再生可能エネルギーのみの未来について利点を確信している一部の人々には受けがよくない。 先月、政府は豪州を水素大国とする軌道に乗せるべく、3億ドルの拠出を公約した。排出CO2の回収と地中貯留を行いつつ化石燃料からクリーンな(排出の無い)水素を作るアプローチは、その野心の実現には不可欠なものである。 エネルギーに関する決定は科学と経済をベースとするべきであり、我々は自らのオプションをオープンにしておかなければならない。国家水素戦略の執筆者でありロードマップ参照パネルに新しく任命された議長であるChief Scientist (首相科学顧問)のAlan Finkel氏がこのたびABC Radioに語ったように、 「私はクリーン水素に重点が置かれるべきだと思っているが、クリーン水素の作り方には多くの方法がある。私は常々言っているのだが、[中略]個々の技術ではなく、大気中二酸化炭素の削減に世界の焦点が置かれるべきであると思っている。」 ロードマップも国家水素戦略も、クリーン水素製造に対して技術中立的なアプローチを取っているのは評価すべきことであり、これが成功に至る唯一の実行可能な道なのである。このことは、再生可能エネルギーのみならず、石炭やガスからの水素製造に対してもオープンであることを意味している。 水素は、宇宙で最も豊富な化学元素であり、我々の家庭、輸送、産業の電化に利用することができる。 現在、世界の水素のほぼ全てがガスと石炭から作られている。クリーンな水素は水を水素と酸素に分離するのに再生可能電力を利用して作ることができるが、CCS技術と組み合わせれば石炭とガスからクリーンに製造することが可能である。 回収・貯留技術は、技術的に複雑かつ高価であり、実証されていないので、大規模に運用されることはないと批評する者がいる。だが、これは間違っている。 CCSは実験の段階をはるかに超えており、十分に理解されている技術である。 二酸化炭素は、大規模な産業活動や発電所の排出源で回収することができる。それは高密度の超臨界流体に圧縮され、パイプライン輸送されて地下深い岩層に圧入され、そこで恒久的に貯留される。 グローバルCCSインスティテュートは、1970年代以来、2億6,000万トン以上の人為的二酸化炭素排出が回収され、地中貯留されてきたと報告している。 全世界で(化石燃料から水素を製造する)19件の大規模施設が現在運転中であり、毎年約4,000万トンの二酸化炭素を回収・貯留している。さらに多くの施設が建設ないし計画されている。 その中で最も大きなものに数えられるのが、豪州西オーストラリア州にある Chevron社による世界随一のGorgonガス・プロジェクト であり、2019年8月に二酸化炭素の回収・貯留を開始している。その二酸化炭素圧入施設は、Gorgonの排出量を今後25年強の間に1億トン以上削減することになる。 豪州では、国内の研究組織であるCO2CRCが、ビクトリア州南西部でOtway National Research Facility(オトウェイ国立研究所)を運営しており、そこで10年以上の間、様々な岩層において安全かつ確実に二酸化炭素を貯留し、モニタリングしてきた。...

米・内国歳入庁、CO2回収税控除について詳細を明確化するも、普及の後押しにはさらなる政策が必要と、アナリスト語る
米・内国歳入庁、CO2回収税控除について詳細を明確化するも、普及の後押しにはさらなる政策が必要と、アナリスト語る

2nd June 2020

発行日: 2020年6月2日 原典 : Utility Dive   米国内国歳入庁(Internal Revenue Service)が、木曜日(5月28日)に新たな規則を提案し、45Q税控除についてモニタリングの実践、安全性、クレジット移転に関するガイダンスを提供。大気中から二酸化炭素を除去する技術を奨励した。 多くの団体が、このインセンティブの実施方法(地下に恒久貯留される二酸化炭素については$50/メトリック・トン、石油増進回収利用されるものについては$35/メトリック・トン)について解説したこの規則案を歓迎した。 ClearPath社Executive Director(専務取締役)のRich Powell氏によれば、同ガイダンスにより、電力会社など複数のセクターにおけるステークホルダーがCO2回収実施を活用し、その計画を進めることができるようになるとのこと。しかし、45Q税控除を超えて、同技術の商業化を奨励し、ユーティリティ・セクターにおける採用につなげるには、「一連の政策」が必要である、とSteptoe & JohnsonのパートナーであるHunter Johnston氏がUtility Diveに語った。

コンソーシアム、スヘルデ・デルタ地域でCO2排出量を大幅に削減するプロジェクトを開始
コンソーシアム、スヘルデ・デルタ地域でCO2排出量を大幅に削減するプロジェクトを開始

1st June 2020

発行日:2020年6月1日 原典:Carbon Capture Journal   Smart Delta Resources傘下の企業による国境横断的コンソーシアムが、CO2排出量を大幅に削減するための第一歩を踏み出し始めた。 CO2の回収及び再利用又は貯留は、北海港湾地区(ヘント(Ghent)、テルネーゼン(Terneuzen)、フリッシンゲン(Vlissingen))のCO2排出量を30%(年間650万トンCO2)削減出来る。ベルギー及びオランダの企業によるコンソーシアムはCarbon Connect Deltaプロジェクトを立ち上げ、その第一段階は2025年のCCUS実施の実現可能性調査である。調査は、技術的・経済的・法的側面、CO2をパイプライン又は船舶で輸送するために必要なインフラ、資金調達オプション、商業的な実現可能性並びに許可取得手続といった全ての側面を網羅する。コンソーシアムは、2020年末までに実現可能性調査を完了させる見込みであり、その後、プロジェクトは実現に向けて更に進められる。 国境横断的及び部門横断的なコンソーシアム コンソーシアムは、港湾会社のNorth Sea Port社、ArcelorMittal社、Dow Benelux社、PZEM社、Yara社及びZeeland Refinery社といった企業、並びにインフラ・パートナーであるGasunie社及びFluxys社という、Smart Delta Resourcesにおける複数の国々の企業から成る。これらのコンソーシアム・パートナーが協力することで、Carbon Connect Deltaプロジェクトを成功させるための幅広いネットワーク並びに必要な知識や専門性が得られる。コンソーシアムが同時に複数の産業部門(化学、石油化学及び鉄鋼)にまたがって、また両国の関係する政府とも協力するという事実は、持続可能な経済のための比類のない相乗効果とチャンスを創り出す。 コンソーシアムの目標は、2023年から年間100万トンのCO2を回収し、2030年にそれを年間650万トンのレベルまで拡大することであり、これによってスヘルデ・デルタ(Scheldt Delta)地域のCO2排出量は30%削減される。このようにして、Carbon Connect Deltaプロジェクトは、パリ協定の気候目標と、より最近の欧州グリーン・ディール(European Green Deal)に重要な貢献をもたらす。 CCUSは、Smart Delta Resources(SDR)がスヘルデ・デルタ地域において2050年に気候中立的産業を達成するために辿る進路の1つである。Impuls Zeeland社、Zeeland(ゼーラント)州、East Flanders(東フランドル州)が支援しているSDRは、他にも持続可能な水素(Hydrogen Delta(水素デルタ))、残余熱、電化及びリサイクリングといった開発経路も作成している。 2018年初頭、産業クラスターがパリ協定の気候目標を達成出来るようにするためのロードマップが制定された。近年、必要なエネルギー・インフラに関する様々な調査が成し遂げられてきた。水素カップリングも、既にテルネーゼンのDow社及びスラウスキル(Sluiskil)のYara社の間で実現している。加えて、Dow Terneuzen社とArcelorMittal...

Chevron社、Gorgonプロジェクトの排出量について罰則の可能性
Chevron社、Gorgonプロジェクトの排出量について罰則の可能性

30th May 2020

発行日:2020年5月30日 原典:WA Today   Gorgon(ゴルゴン)LNGプラントのCO2排出目標及び環境条件を満たすためのChevron社による取り組みが、大打撃を受けている。   この石油・ガス大手企業は、新しいCO2圧入技術を利用して「貯留層」排出量の少なくとも80%を島の地下貯留層に圧入するという約束の下、560億米ドル規模のGorgonプラントの環境承認を得た。   貯留層ガスは総プロジェクト排出量の約40%を占めるが、システムに遅延が生じ、2019年8月後半にChevron社がシステムをやっと稼働出来るようになった時、すなわちトレーン1で生産開始されてからほぼ3年後までには、既に630万トンのCO2が大気中に放出されてしまっていたと、同社による自社排出報告書には記されている。   80%目標に照らした実績は5年間平均で評価される予定であったが、この5年間について明確な開始日は設定されていなかった。   Chevron社は、開始日は全てのガス処理トレーンがフル稼働した時に設定すべきであると主張した。   それは豪州西オーストラリア州環境保護局(WA Environmental Protection Authority)によって却下されており、同局は、評価期間は各トレーンにおける生産開始日から、すなわちトレーン1は2016年7月から、トレーン2及び3は2018年7月からそれぞれ開始するよう推奨している。   同社及び環境団体はStephen Dawson西オーストラリア州政府環境大臣(WA Environment Minister)による決定を待ち望んでいたが、金曜日(5月29日)の夕方、同大臣がEPAの推奨を採用したことが明らかにされた。   このことは、5年間の排出量が2021年7月以降に評価される時、Chevron社が既に3年間分不利な状況に陥っていることを意味する。   Chevron社は、貯留出来なかった排出分の埋め合わせが出来ない限り、Dawson大臣による決定が出るまで、Chevron社の条件遵守について判断しないと以前に述べていたDepartment of Water and Environmental Regulation(水・環境規制省)により、何らかの規制措置に直面する可能性が高い。   同省は以前、Chevron社の不遵守が2021年7月以降に明らかになった場合、その時に「同省による規制オプションを検討する」と述べていた。  ...

米国財務省、待望のCO2回収税控除計画を明らかに
米国財務省、待望のCO2回収税控除計画を明らかに

29th May 2020

発行日:2020年5月29日 原典:Washington Examiner   トランプ政権が、CO2回収デベロッパーらに対し、同技術のための重要な米国連邦税控除の実施方法の意向をついに明確にした。   米国内国歳入庁(Internal Revenue Service:IRS)は木曜日(28日)遅く、超党派予算交渉によって2年以上前に延長・拡大されたCO2回収税控除プログラムをどのように監督するかについてまとめた規則案を明らかにした。現在までは、最終的なガイダンスの欠如により、全ての規則が明確でない中で資本をコミットすることを躊躇して、プロジェクト・デベロッパー達は準備を整えて待機し、投資家達も出番を待ち構えていなければならなかった。   今年始め、米国エネルギー省(Energy Department)の高官は、「数十億ドル」にも上るプロジェクトがIRSのガイダンスが発表されるのを待っていると述べた。また、共和党及び民主党の議員らはここ数週間、特にCO2回収デベロッパーらがパンデミックによって遅延やその他の問題に直面する中で、財務省に対しガイダンスを出すよう圧力を強めていた。   Senate Environment Committee(米国上院環境委員会)の議長を務めるJohn Barrasso上院議員(ワイオミング州)とJohn Hoeven上院議員(ノースダコタ州)の2人の共和党員は、先週開催された会合中、トランプ大統領に対して直接この問題を提起した。Barrasso上院議員によると、トランプ大統領はそれに応えてホワイトハウスのスタッフに対し、財務省に規則を完成させるよう圧力を掛けるように指示したという。   ノースダコタ州のもう1人の共和党上院議員であるKevin Cramer氏は、「待望の」規則の発表についてIRSを称賛した。「CO2回収税控除は、CO2隔離技術への投資にインセンティブを与えることを意図したものだが、ノースダコタ州の石炭、エタノール及びエネルギー生産者らは、しっかりと適切に投資できるよう、これらの規則を与えられるのを待っていた」と、Cramer上院議員は声明の中で述べた。   IRSによる新案は、この税務担当機関が2月に最初のガイドラインをまとめた際に飛ばした難しい質問に答えを提示している。これらの質問には、企業によるCO2の安全な地中貯留の実証方法、プロジェクトが要件を満たさなかった場合、どのような状況で政府は税インセンティブの返還を要求出来るか、そして商品内に貯留されたCO2の排出削減量をどのように計算するか等が含まれる。   一例を挙げると、IRSは、CO2の安全な地中貯留を実証する代替方法として昨年開発された国際基準の利用を企業に認めることを提案している。これまで、企業は米国環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)の温室効果ガス報告プログラムにある特定セクションを利用することを要求されて来た。   財務省の監視官は報告書を最近発表し、9億ドル近くに上るCO2回収税控除が、そのEPAプログラムの要件を満たしていない一握りの企業によって不適切に請求されたと報告した。4月の報告書によると、IRSはこれらの税控除のうち5億3,100万ドル以上を却下したという。   このIRS案は、化石燃料会社、環境団体及び労働組合を含むCarbon Capture Coalition(炭素回収連合)がまだレビューしているところであると、広報担当者は述べている。

MAN社、Porthos CO2回収プロジェクトの契約を受注
MAN社、Porthos CO2回収プロジェクトの契約を受注

28th May 2020

発行日: 2020年5月28日 原典 : Carbon Capture Journal   ベルリンのMAN Energy Solutions社、オランダのCO2回収・利用・貯留プロジェクトにつき3台のRGコンプレッサ・トレインのエンジニアリング契約を受注。   ロッテルダム港湾局(Port of Rotterdam Authority)、Energie Beheer Nederland社 (EBN) 、N.V. Nederlandse Gasunie社は、合同で、欧州連合から共通利益プロジェクト(Project of Common Interest:PCI)と認められた 「Porthos」 (Port of Rotterdam CO2 Transport Hub and Offshore Storage:ロッテルダム港CO2輸送ハブ及び沖合貯留) プロジェクトを開発している。   Porthosは、北海海底下にて、年間約250万トンのCO2を貯留することを計画している。このCO2は、オランダのCO2排出量の16%以上を占める ロッテルダム港湾地域の様々な企業により回収される予定である。    「CCUSは、主要産業を脱炭素化するポテンシャルを持つ卓越した技術である」と、MAN Energy...

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