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GCCSIインサイト&コメンタリー:欧州におけるCCS及び気候目標の達成:産業専門家及びEU 当局者による意見
GCCSIインサイト&コメンタリー:欧州におけるCCS及び気候目標の達成:産業専門家及びEU 当局者による意見

5th March 2021

EU委員会が開催したイニシアティブであるEU Industry Week 2021(EU産業週間2021)では、イベント主催者らが産業の課題とチャンスについての対話を始める中、説得力のある洞察が数多くもたらされました。 2月25日、グローバルCCSインスティテュート及びCEM CCUS Initiativeはいずれも、EU政策立案者ら及び産業リーダーら双方からのインプットを含む、欧州のCCS及び産業脱炭素化に関する議論を立て続けに行いました。両イベントの主要な結論は、以下の通りです。 1. EUは気候緩和について「二者択一」アプローチを支持しない 再生可能エネルギーかCCSか? EU政策立案者らにとって、気候変動に対処するための二者択一的な話し合いは、生産的ではありません。2050年までに気候中立を達成するためには、EUグリーン・ディール(EU Green Deal)で取り入れられている包括的なアプローチが必要です。 低炭素移行の一環として、EUは産業排出に対処するため、欧州大陸全域で低炭素技術の規模拡大を検討しています。この規模拡大は、CCS技術を通した排出削減から、低炭素エネルギーや再生可能エネルギーによる発電まで、様々な形で行われます。EUイノベーション基金(EU Innovation Fund)は、まさにその実施を目的としています。 2019年に設置されたイノベーション基金は、炭素排出枠4億5,000万枠分の価格をベースにした助成金収入を提供します。当初は100億(ユーロ)と設定されていましたが、EU排出権取引制度(EU Emissions Trading System:EU ETS)において排出枠の価格が上昇していることから、その金額は2倍近くとなりました。「我々は全部門及び全加盟国から申請を受けています。この基金の利点の1つは、プロジェクトの多様性です」と、EU政策官Maria Velkova氏がEU Industry Weekにおいて述べました。気候技術の過密懸念について質問された際、Velkova氏は、EUの2050年気候目標は全ての効果的な気候技術が検討され、利用され、役目を果たした場合にのみ達成可能であると指摘しました。 効果的に産業脱炭素化に取り組み、気候中立を達成するためには、CCSが採用される必要があります。EU気候政策はこれを認めており、CCSを支援するプログラムを実施するためのプロセスを進めています。 2. 産業は、野心的な気候目標を達成するために、支援的な規制措置を強化する必要があると考えている 欧州は、野心的な気候目標の設定に関して言えば時代を先取りしています。排出量を10年以内に55%削減するという目標で、欧州は、2050年までに気候中立を達成する世界で初めての大陸となる道を進んでいます。しかし、実施されている規制枠組は、これらの目標の達成を支援するものでしょうか?一部の産業専門家は、もし気候目標を達成するつもりならば、着手しなければならない規制関連の問題が更に多くあると主張しています。 欧州の複数の国及び地域は、CCS気候技術を通して産業排出に対処することに熱心ですが、EUのゆっくりとした規制の進展は、その前進を阻む可能性があります。オランダに拠点を構えるエネルギー企業EBN社の上級アドバイザーであるStijn Santen氏は、強化が必要な分野として、輸送及びインフラ政策を指摘しています。「エネルギー集約型産業を多く持つ国はありますが、それらの国々では回収したCO2の貯留ポテンシャルがあまりありません」と、Santen氏はインスティテュートによるライブEU Industry Weekセッションで述べました。「オランダ等、多大な貯留ポテンシャルを持つ地域との間に輸送メカニズムが必要です」とSanten氏は付け加えました。 EUは、CO2ネットワーク等、越境エネルギー・インフラの接続を目的とするTrans-European Networks for...

トピック: Institute News

三菱重工、Technology Centre Mongstad(モングスタッド技術センター)でCO2吸収液を試験
三菱重工、Technology Centre Mongstad(モングスタッド技術センター)でCO2吸収液を試験

5th March 2021

発行日:2021年3月5日 原典:Carbon Capture Journal   三菱重工エンジニアリング株式会社(MHIENG社)が、ノルウェー・モングスタッド(Mongstad)のアミン・プラントでCO2回収の特許吸収液を試験する。   試験活動は5月に開始される。   試験される特許吸収液は、MHIENG社が関西電力株式会社(KEPCO)との協力の下で新たに開発した「Advanced KM CDR ProcessTM」に使用されるアミン・ベース吸着剤KS-21TMである。その長期使用実証を、CO2回収の環境規制において世界で最も先進的な国の1つであるノルウェーで実施し、2021年中の商用化を目指す。KS-21TMは、これまでMHIENG社が納入した13基の商業プラントで採用されている従来のKS-1TM吸収液と比較し、更に揮発性が低く、劣化に対する安定性が高いといった有利な特性を複数有する。また、この新しい吸収液は、運用費用の削減やその他の経済利益をもたらすことが出来るとも期待されている。   英国及び欧州においてCO2回収のニーズが高まる中、最先端施設と専門知識を有するTCMにおける試験プログラムは、KS-21TMの長期耐久性の確認や環境影響の評価を行い、それによってMHIENG社にその大幅に高いCO2回収率に関する技術データを提供する。試験プログラムによって、MHIENG社はKS-21TMの商用化に向けたスケジュールを立てることが可能になり、よって英国及び欧州市場における受注拡大の道が開かれる。   MHIENG社は、新しいKS-21TM吸収液の2021年中の商用化を目指している。  

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Chevron社、Microsoft社及びSchlumberger社と共に米カリフォルニア州CO2回収プラントを建設
Chevron社、Microsoft社及びSchlumberger社と共に米カリフォルニア州CO2回収プラントを建設

5th March 2021

発行日:2021年3月5日 原典: US News & World Report   米国石油大手であるCHEVRON社は、再生可能エネルギー技術への投資を拡大する中で、米国カリフォルニア州におけるCO2回収プラントの建設に向けてMicrosoft社、油田サービス会社のSchlumberger社及び非公開企業Clean Energy Systems社とパートナーを組んでいる。 Chevron社は木曜日(4日)、メンドータ(Mendota)市に位置するプラントが農業バイオマスを電力に転換し、農業廃棄物の転換過程で回収されたCO2のほぼ全量が地中貯留されると述べた。 この事業は、先月California Air Resources Board(カリフォルニア州大気資源局)が説明した、2025年までに地域の全ての農業廃棄物燃焼の段階的廃止を開始する計画に説得力を与えるものである。 前出の企業は、プラントのエンジニアリング及び設計作業をすぐにでも開始する予定であり、最終投資決定は来年に下されると、Chevron社は声明の中で述べた。 完成すれば、プラントは年間で約20万トンの農業廃棄物を使用し、約30万トンのCO2を除去すると、上記関係企業は見込んでいる。

トピック: Local News

サウジアラビア、韓国にガスを輸出し、CO2を回収
サウジアラビア、韓国にガスを輸出し、CO2を回収

4th March 2021

発行日: 2021年3月4日 原典: Hindustan Times   Saudi Aramco社は、石油増進回収として知られるプロセスにより、地中からより多くの石油を汲み出すのに二酸化炭素を用いている。 サウジアラビアは、韓国にガスを輸出することを計画しているが、そのガスは現地で水素製造に利用され、その過程で発生する二酸化炭素がそのままサウジアラビアに送り戻されることになる。 現代オイルバンク(Hyundai OilBank)社は、Saudi Aramco社から液化石油ガスを輸入し、その後それを水素に転換すると、同韓国エネルギー企業の親会社である現代重工業持株株式会社(Hyundai Heavy Industries Holdings Co.)が声明の中で語った。製造された水素は脱硫施設や車両の駆動に利用される予定である。 現代重工業社の広報担当者によれば、水曜日(3日)に調印された契約には、その水素製造過程で排出される CO2をサウジアラビアに送り戻す契約が含まれているという。CO2はその後、Aramco社石油生産施設で利用されることになる。 Saudi Aramco社は、石油増進回収として知られるプロセスで地中からより多くの石油を汲み出すのに、二酸化炭素を用いる。この取り決めについて詳しい情報を求めるリクエストに対し、同社から即座の回答は得られていない。  

トピック: Local News

Elkem社、 Aker Carbon Capture社及びSaipem社と共にCCSの機会について調査
Elkem社、 Aker Carbon Capture社及びSaipem社と共にCCSの機会について調査

4th March 2021

発行日:2021年2月27日 原典:Carbon Capture Journal   Elkem社は、同社製錬所にCO2回収を付設するための実現可能性調査を実施している。   世界屈指のケイ素ベース先端材料供給業者の1つであるElkem社は、排出量削減及び持続可能な未来に貢献するための取り組みに対し、幅広く包括的なアプローチを取っている。   この炭素中立な材料生産に向けた取り組みの一環として、Elkem社は現在、CCS設置のための実現可能性調査を実施している。調査の目的は、ビヨルウェフォッセン(Bjølvefossen)、ブレマンガー(Bremanger)、ラーナ(Rana)、サルテン(Salten)及びタムスハウン(Thamshavn)にあるノルウェー国内の同社プラントにCO2回収を設置する技術面及び経済面における実現可能性を評価することである。プロジェクトは、技術の開発を更に進めるため、CLIMITプログラムを通して、ノルウェーの国有企業であるGassnova社から資金援助を受けている。調査結果は、アイスランドにあるElkem社ケイ素鉄プラント等、ノルウェー国外にあるElkem社のプラントにも伝えられる。   この調査に関連して、Elkem社はAker Carbon Capture社及びSaipem社と合意を結んだ。これらのパートナーと共に、Elkem社は、回収施設、液化施設及びNorthern Lightsプロジェクトの輸送船舶へのCO2積載に関する様々な技術的設計及びソリューションを評価し、また調査する。   CO2回収調査は、2021年第2四半期に完了する見込みである。   ノルウェーの独立系研究機関SINTEF及びノルウェーのコンサルティング会社Norsk Energi社が、コンピテンス・パートナーとして貢献する。  

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三井物産、英国のCO2回収プロジェクトに出資
三井物産、英国のCO2回収プロジェクトに出資

3rd March 2021

発行日: 2021年3月3日 原典 : National Post   日本の商社である三井物産株式会社が、水曜日(3日)、英国のCCSプロジェクト開発に投資すると語った。 同社は、排出された二酸化炭素を北海の枯渇石油・ガス田に貯留するAcorn CCSプロジェクトの開発を担当するStoregga Geotechnologies社の株式を15.4%取得する予定である。 同プロジェクトは、Storegga Geotechnologies社の完全子会社であるPale Blue Dot Energy社が主導しており、 21.5%の株式を保有するマッコーリー・グループ(Macquarie Group)と 15.4%の株式を保有するシンガポールのソブリン・ウェルス・ファンドであるGICの支援を受けている。 同プロジェクトは2020年代中頃までの稼働開始が見込まれており、セント・ファーガス(St Fergus)ガス・ターミナルで排出される34万トンのCO2のうち一部を回収する予定。

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Carbon Capture Cluster Copenhagen(コペンハーゲンCO2回収クラスター)設立
Carbon Capture Cluster Copenhagen(コペンハーゲンCO2回収クラスター)設立

3rd March 2021

発行日:2021年3月3日 原典:Carbon Capture Journal   デンマーク・コペンハーゲン広域圏の複数の最大手公益事業会社が、年間300万トンのCO2回収に向けて協力することを望んでいるが、その計画には早急な政治的措置を必要とすると、C4 (Carbon Capture Cluster Copenhagen)は述べている。   気候変動危機は、今すぐ行動を起こすことを要求している。したがって、コペンハーゲン大都市圏のいくつかの主要エネルギー会社は、C4の合同的取り組みを以って気候変動に対処する戦いに与するようになってきている。   C4コンソーシアム・プロジェクトを支えるのは、ARC社、Argo社、BIOFOS社、Copenhagen Malmö Port(CMP)社、CTR社、HOFOR社、Vestforbrænding社、VEKS社及びØrsted社である。   その目的は、複数の大規模エネルギー・プラントからCO2を回収し、そのCO2が大気中に排出されないようにすることである。

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アジアにおけるCO2回収・利用・貯留のゲーム・チェンジャー
アジアにおけるCO2回収・利用・貯留のゲーム・チェンジャー

1st March 2021

発行日: 2021年3月1日 原典 : Carbon Capture Journal   アジア・太平洋において普及可能性のある新規で革新的な低炭素技術について、アジア開発銀行 (ADB)の概要書が紹介する。   同概要書は、CO2回収、利用ないし貯留する10の技術について取り上げている。   これらの技術の重要な側面について、その利点が開発・商業化状況と共に説明されている。同概要書は、新興技術に対するさらなる研究、イノベーション、投資を促進することにより、当該地域における低炭素開発に貢献することを目的としている。   目次  概要 ゲーム・チェンジングなCO2回収技術 ゲーム・チェンジングなCO2利用技術 ゲーム・チェンジングなCO2利用・貯留技術 ゲーム・チェンジングなCO2回収・利用・貯留技術の成功要因(イネーブラー)  

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Drax社、 BECCS発電所建設を申請
Drax社、 BECCS発電所建設を申請

1st March 2021

発行日: 2021年3月1日 原典 : Carbon Capture Journal   Drax社が、画期的なネガティブ・エミッション技術であるバイオエネルギーCCS(BECCS)を英国内で作り上げる提案の計画プロセスを開始する。   早くも2024年にはBECCSを作り上げる作業がDrax社で始まる可能性があり、数万件の雇用を創生し、コロナ以降の経済回復を後押しする。2027年までにはDrax社初のBECCSユニットが運転開始すると思われ、英国最大のCO2回収プロジェクトが実現し、毎年大気中から数百万トンのCO2が恒久的に除去されることになる。   同技術導入のため、Drax社は、完了までに2年ほどを要するプロセスである開発同意(Development Consent Order:DCO)を確保する必要があり、そのプロセスが3月に開始する。   DraxグループのCEOであるWill Gardiner氏が、次のように語った。「この3月のDCOプロセス始動は、Drax社におけるBECCS導入と、2030年までにカーボン・ネガティブな企業となる我が社の目標に向けた門出において記念すべき瞬間である。」   DCO申請が成功すれば、政府からの適切な投資枠組次第で、Drax社初のBECCSユニット2基の建設作業が2024年に始動し、年間最大800万トンのCO2回収・貯留を開始する準備が整う。

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GCCSI最新ニュース:豪州政府、CCUS開発基金を開設
GCCSI最新ニュース:豪州政府、CCUS開発基金を開設

1st March 2021

発行日:2021年3月1日 原典:グローバルCCSインスティテュート   Morrison豪州政府は今日(1日)、5,000万ドル規模のCarbon Capture, Use and Storage Development Fund (CO2回収・利用・貯留開発基金)を開設しました。   選りすぐりのCO2回収プロジェクトが、民間部門からの投資を呼び込むことを目的としたこの基金によって後押しを受けます。CCSは、同政府のTechnology Investment Roadmap(技術投資ロードマップ)における5つの優先分野の1つです。   「この基金は、カーボン・リサイクル、ネガティブ・エミッション/直接空気回収及びCCS等、幅広いCO2回収・利用・貯留(CCUS)の機会に的を絞った支援を提供します」と、Angus Taylor豪州エネルギー・排出削減担当大臣(Minister for Energy and Emissions Reduction)は述べました。   CCUS Development Fundの詳細はこちらからご覧ください。

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英国CO2回収企業、新規資金調達ラウンドで1,100万ドルを得る
英国CO2回収企業、新規資金調達ラウンドで1,100万ドルを得る

27th February 2021

発行日:2021年2月27日 原典:Energy Monitor Worldwide   CO2回収技術企業C-Capture社が、既存の株主であるIP Group社、Drax社及びbp Ventures社の支援を得ると共に、British Business Banks Future Fund(英国ビジネス銀行将来基金)から追加的な資金提供を受け、1,113万ドルの資金調達ラウンドを完了したと発表した。 C-Capture社は、燃焼後回収方法を利用して排出ガスからCO2を除去する、安全で低費用な方法を提供するユニークな吸収液ベース技術の特許を取得している。 C-Capture社は、IP Group社の後援を受け、英国リーズ大学(University of Leeds)Department of Chemistry(化学学部)からのスピンオフとして、2009年に設立された。

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グラフェン・フィルター、CO2回収をより効率的かつ安価に
グラフェン・フィルター、CO2回収をより効率的かつ安価に

26th February 2021

発行日:2021年2月26日 原典:Carbon Capture Journal   EPFLの化学エンジニア達が、商用CO2回収技術の効率を上回ると共に、CO2回収費用をCO21トン当たり30ドルまで低減出来るCO2回収用グラフェン・フィルターを開発した。   科学者達は、エネルギー効率的なCO2フィルターの開発を試みてきた。「膜」と呼ばれるこの技術は、ガス混合物からCO2を抽出することが出来、抽出されたCO2は、その後、貯留ないし有用な化学品に転換することが可能である。「しかし、現在のCO2フィルターの性能は、現在利用可能な材料の基本特性によって制約されてきた」と、EPFL School of Basic Sciences(基礎科学部)のKumar Varoon Agrawal教授は説明する。 そして今、Agrawal教授は、化学エンジニアのチームを主導し、2010年にノーベル物理学賞を受賞した世界的に有名な「奇跡の材料」であるグラフェンから世界最薄フィルターを開発した。しかし、このグラフェン・フィルターは、単に世界最薄なだけでなく、産業排出されるようなガス混合物からCO2を分離することも出来、しかも、それを現在利用されているフィルターの殆どを凌駕する効率と速度で行うことが可能である。この取り組みはScience Advances誌に発表されている。 同氏のチームは現在、スイス政府及びスイス産業界によって資金提供されているプロジェクトの中で、1日10kgの二酸化炭素を回収するパイロット・プラント実証装置の開発を通して、同プロセスの規模拡大に取り組んでいる。

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